救急・当直CTに強くなるクイズ100

  • 未刊
定価 5,940円(本体 5,400円+税10%)
編著金井信恭
東京北医療センター副センター長・救急科科長
B5判・242頁
ISBN978-4-7653-2002-3
2024年06月 刊行
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★2024年5月下旬 発売予定!★

救急CT読影の基本をクイズ形式でレクチャー!

内容紹介

本書は100症例の当直・救急時のCT読影を問題ページ→解答ページのクイズ形式で紹介。臨床情報から疾患を想起しCT読影力テストが行えるクイズ本になります。

救急外来を受診した実際の100症例について「脳血管障害」「頭頸部」「胸部」「心大血管・他脈管」「腹部・骨盤」「消化管」「泌尿器・婦人科」「外傷」「その他」の9つに分類、クイズを問いていく感覚で、幅広くCTにまつわる知識が得られます。読影はもちろん、読影に至るまでのオーダー(依頼)や撮像プロトコール、読影後どうするか次の一手に関することまで、前後の考え方もわかりやすく記載しています。

救急外来ではその特性から確定診断にこだわり時間を費やしてしまうよりも、緊急性の高い、死につながる疾患(killer disease)を念頭において時間軸を考慮した読影を意識させる点も随所にコメントされています。また、症例の臨床情報から疾患を想起しCT読影する、あるいは逆に診断名からCT画像・疾患について学ぶことも可能です。画像診断に強くなり、当直時の不安解消にもピッタリの一冊です。

序文

『救急当直』は研修医・若手医師であれば、環境は異なれど一度は経験していると思います。救急当直と画像診断は切っても切り離せない密接な関係にあり、中でも画像診断のモダリティーの一つとしてのCT検査の立ち位置は得られる情報量、利便性、客観性などの面からも主役と言ってよいでしょう。現在一般的に広く普及しているMDCTは検出器の多列化により、時間分解能/空間分解能が向上しています。近年では検出器幅が0.25mmである高精細CTの登場によりこの従来型MDCTに比べてさらに空間分解能は向上しました。Dual-energy CTやさらに新しい技術であるフォトンカウンティングCTなど新世代のCTも続々登場しています。救命救急センターを中心に導入が進むHybrid ERでは救急室内のIVR-CTにて初期診療後患者移動なく、CT検査と直ちに止血術などの緊急手術やIVRが同一寝台で可能であり、多くの重症例に活用されています。このように常に進化を続けるCTですが、これをきちんと救急の現場で適応を判断し依頼して、診断から治療へ結びつけていくにはある一定の知識、経験、修練が必要になります。どうしても『救急当直』『CT』というと見落としや、判断ミスが話題になります。診療放射線技師の読影補助や遠隔読影システムもどんどん普及していますが、放射線科医がリアルタイムに救急画像を読影できる施設は大学病院を中心に限られており、多くの施設では『救急当直』時は皆さん救急担当医(当直医)がCT画像を見て診断されていると思います。救急外来を訪れる患者の背景は様々であり、当直時には時間的制約や様々なバイアスも複雑に絡んでくるため、なかなかCT診断が難しい場合もあります。今回は執筆者らが実際に現場で経験した、救急外来で必ず出会う疾患や緊急性の高い見逃してはいけない所見などについて、100例の救急患者に撮影したCT画像を提示してクイズ形式で「救急CT読影の基本」を各執筆者にレクチャーいただいています。各執筆者はそれぞれの施設で実際に研修指導に当たるエキスパートであり、救急医や各科の専門医及び画像読影のプロである放射線科医の皆様に解説いただいています。基本的なことから、これが知りたかったというようなTipsがちりばめられています。まずは救急当直で経験する前に、あるいはリアルタイムで救急外来で、またその後の復習になど、少しでも皆様の救急CT診断の一助になれば幸いです。次からの救急当直におけるCT診断が楽しくなるよう、心から祈念いたしております。

2024年5月
金井信恭 東京北医療センター救急科

目次

当直時のCT読影

Part1 脳血管障害
Case001 突然発症の右麻痺・意識障害、80歳代男性
Case002 突然発症の左半身麻痺、30歳代男性
Case003 突然発症の激しい頭痛・嘔吐、70歳代女性
Case004 前頭部痛・嘔気の後めまい・右半身脱力、50歳代女性
Case005 1週間前からの断続的な後頸部痛、50歳代女性
Case006 仕事中に痙攣発作を起こし転倒、50歳代男性

Part2 頭頸部
Case007 左手の麻痺としびれ・左下半身の脱力、60歳代女性
Case008 歩行障害・転倒による頭部打撲、70歳代女性
Case009 咽頭痛・嚥下時痛、50歳代女性
Case010 咽頭痛・嚥下時痛、50歳代女性
Case011 1か月以上前から嗄声・呼吸困難感増悪、80歳代女性
Case012 頸部痛、80歳代女性
Case013 突然の両下肢しびれ・脱力、60歳代女性
参考文献

Part3 胸部
Case014 発熱・湿性咳嗽、50歳代男性
Case015 発熱・咳嗽・呼吸困難、40歳代男性
Case016 発熱、60歳代男性
Case017 咳嗽・喀痰、20歳代男性
Case018 咳嗽、60歳代女性
Case019 胸痛・労作時呼吸困難、50歳代男性
Case020 咳嗽・呼吸困難、70歳代男性
Case021 咳嗽・呼吸困難、80歳代男性
Case022 呼吸困難、50歳代男性
Case023 発熱・呼吸困難、80歳代女性
Case024 発熱・咳、60歳代女性
Case025 呼吸困難、70歳代男性
Case026 発熱・咳嗽、30歳代女性
Case027 突然の左背部痛・呼吸困難、20歳代男性
Case028 呼吸困難・胸痛、20歳代男性
参考文献

Part4 心大血管・他脈管
Case029 心窩部・肩甲骨背部の疼痛、70歳代男性
Case030 脳梗塞の原因検索として造影CT施行、70歳代男性
Case031 急激な背部痛で発症した、60歳代女性
Case032 全身脱力感・ショック、60歳代女性
Case033 めまい・腹痛、70歳代女性
Case034 激しい腹痛・心房細動、70歳代男性
Case035 突然の心窩部痛、冷汗で来院した40歳代男性
Case036 下腹部痛増悪、60歳代男性
参考文献

Part5 腹部・骨盤
Case037 吐血・黒色便、40歳代男性
Case038 2週間持続する発熱、20歳代女性
Case039 右側腹部痛、90歳代男性
Case040 全身倦怠感・食欲低下、70歳代男性
Case041 心窩部痛・発熱、60歳代男性
Case042 右季肋部痛、80歳代女性
Case043 食後の腹痛・嘔吐、90歳代女性
Case044 食後の心窩部痛、20歳代男性
Case045 ふらつき・嘔吐、80歳代女性
Case046 心窩部痛、20歳代女性
参考文献

Part6 消化管
Case047 3日前からの腹部違和感・前日からの右下腹部痛、70歳代男性
Case048 左下腹部痛・発熱、60歳代女性
Case049 3日前からの心窩部痛・水様便、20歳代女性
Case050 抗生剤加療で腹部症状が増悪、60歳代男性
Case051 左下腹部痛、50歳代女性
Case052 心窩部痛、50歳代男性
Case053 食思不振・下痢・呼吸困難、80歳代男性
Case054 2日前からの心窩部不快感・1日前からの嘔吐、80歳代男性
Case055 嘔吐・黒色便で体動困難、80歳代男性
Case056 突然の血便、70歳代男性
Case057 心窩部痛・呼吸困難、60歳代男性
Case058 胆石症を指摘されていた患者の突然の腹痛・嘔吐、70歳代女性
Case059 2時間前からの臍周囲痛、70歳代男性
Case060 下腹部痛、60歳代女性
Case061 便秘(2週間前から)・腹痛(1週間前から)、70歳代女性
Case062 腹痛・嘔気、60歳代女性
Case063 血便、70歳代男性
Case064 前日より腹痛・腹部膨満感、90歳代女性
Case065 咽頭痛・認知症、80歳代女性
Case066 心窩部不快感、40歳代女性
Case067 腹痛・嘔吐・発熱、60歳代女性
Case068 腹痛・下血(肺炎で入院中)、80歳代男性
Case069 血便・腹痛・嘔吐、70歳代女性
Case070 大量の嘔吐・意識障害、50歳代男性
参考文献

Part7 泌尿器・婦人科
Case071 右背部痛、50歳代男性
Case072 発熱・腰背部痛・排尿時痛、30歳代女性
Case073 腹部膨満感・排尿困難、80歳代男性
Case074 発熱・悪寒戦慄、80歳代男性
Case075 体動困難・発熱、70歳代女性
Case076 頻尿・血尿、60歳代男性
Case077 発熱・側腹部痛、90歳代女性
Case078 肉眼的血尿・側腹部痛、30歳代女性
Case079 長期間にわたってペッサリーリングを留置されていた患者の腹痛・ショック、80歳代女性
Case080 腹痛、20歳代女性
Case081 腹痛、50歳代女性
Case082 腹痛、30歳代女性
参考文献

Part8 外傷
Case083 頭部打撲後のふらつき、90歳代女性
Case084 転倒し頭部打撲、70歳代男性
Case085 1か月前より頭重感・倦怠感あり、ふらつき・動作緩慢なども出現、70歳代男性
Case086 前頸部を強く打撲・呼吸困難感、60歳代女性
Case087 自転車乗車中に転倒し右側腹部を打撲、10歳代女性
Case088 交通外傷、50歳代男性
Case089 ラグビー中に受傷、10歳代男性
Case090 道路で倒れていた、90歳代男性
Case091 突然の嘔吐・腹痛、60歳代男性
Case092 咳嗽後に生じた左季肋部痛、60歳代男性
Case093 2階から落下、70歳代男性
Case094 転落外傷、70歳代男性
Case095 転倒後の体動困難、股関節痛、80歳代女性
Case096 交通外傷・腰痛、20歳代男性
Case097 転倒後の臀部痛、70歳代女性
Case098 転倒、左顔面を強打した後の複視、90歳代男性
参考文献

Part9 その他
Case099 右下腿の疼痛・腫脹・発赤、60歳代男性
Case100 自覚症状を伴わない維持透析患者の発熱・炎症反応上昇、80歳代女性
参考文献

診断結果一覧
編著者プロフィール

執筆者一覧

■編著
金井信恭  東京北医療センター救急科科長

■執筆者一覧
中地俊介  横浜新緑総合病院放射線科
佐藤壮男  東京医科大学病院放射線科
岡田幸法  聖マリアンナ医科大学病院放射線治療科
齋藤和博  東京医科大学病院放射線科
木村健   川崎幸病院放射線診断科
川述剛士  JR東京総合病院呼吸器内科
梅原龍之介 東京医科大学病院放射線科
齊藤良都  東京医科大学病院放射線科
鈴木茂利雄 河北総合病院救急集中治療科
金川晃利  東京医科大学病院放射線科
小林雄大  東京医科大学病院放射線科
田中太郎  東京医科大学病院放射線科
坂野真帆  東京医科大学病院放射線科
福與裕子  東京北医療センター救急科
川本翼   東京医科大学病院放射線科
岩田英里  東京医科大学病院消化器内視鏡学
濵田麻梨子 東京医科大学病院消化器内視鏡学
秋本佳香  東京医科大学病院消化器内視鏡学
原敏将   相模原協同病院放射線診断科
種子田勇樹 東京北医療センター泌尿器科

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