ロボティックアーム手術支援システムを用いた人工関節置換術(THA・TKA・PKA)

    定価 14,300円(本体 13,000円+税10%)
    編集菅野伸彦
    川西市立総合医療センター人工関節センター長
    A4判・180頁
    ISBN978-4-7653-2082-5
    2026年03月 刊行
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    国内最多導入数を誇る「Makoシステム」の適正使用を極める決定版。THA・TKA・PKAの基本原理からアプローチ別手技まで、Web動画付きで徹底解説。

    内容紹介

    2024年6月よりTHAにて新たな保険術式が新設されるなど、急速に普及が進むロボット支援人工関節置換術。中でも国内最多導入数を誇る「Makoシステム」の習熟は、これからの関節外科医にとって避けて通ることはできません。

    本書は、Makoシステムの基本原理からTHA・TKA・PKAにおける具体的応用までを網羅した、待望の実践書です。「ロボットはあくまで手術機器であり、外科医の手技とあわせて結果が定まる」という視点に立ち、不適切使用を防ぎ、最良の手術成績を導くための「適正使用」を体系化しました。

    【本書の特長】

    ・3大術式を完全網羅:THA(PL/OCM/DAA)、TKA、PKA(UKA/PFA)の全領域をカバーしています。

    ・実践的ノウハウ:術前計画の立て方から基本操作、各アプローチ特有の手技ポイントまで詳説しました。

    ・Web動画特典:実際の手術映像により、紙面だけでは伝わりにくい手技の細部を直感的に理解できます。

    これから導入する施設の入門書として、また既に稼働中の施設のブラッシュアップ用として、確かな手技を支える必携の一冊です。

    序文

    厚生労働省で定めた特定高度管理医療機器の一般的名称の手術用ロボット手術ユニットとして、da Vinciサージカルシステムに次いで、整形外科手術支援システムとして初めてMakoシステム(Stryker社)が2017年10月4日に承認された。その後、2018年8月から人工股関節全置換術(total hip arthroplasty;THA)でMakoシステムは臨床的に使用され、その精度の高さと安全性のデータをもとに、2019年6月には保険収載され、ロボット手術支援加算2000点が請求できるようになった。

    2019年4月、人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty;TKA)、同年12月に人工膝関節部分置換術(partial knee arthroplasty;PKA)のソフトウェアが追加され、THAと同様に保険でのロボット手術支援加算2000点が付いた。2020年9月にはTHAのソフトウェアがバージョンアップし、骨盤矢状傾斜の変更や、仮想可動域シミュレーション機能が追加された。THAにおいて、変形性股関節診療ガイドラインでの推奨や人工関節レジストリーデータでの良好な成績が考慮され、2024年6月からMakoシステムを使用したTHAにK082-7人工股関節置換術(手術支援装置を用いるもの)43260点という新たな保険術式が新設され、K082-1人工股関節置換術より5570点増加することになった。

    2020年からレジストリーでは、コンピュータ支援システム使用についても入力されるようになり、人工股関節および膝関節でのロボット支援手術は増えてきていることが示されている。Mako以外にも手術用ロボット手術ユニットとして、TKAやPKAに使用できるNAVIOロボット支援手術システムが2018年12月に承認され、同改良型のCORIサージカルシステム(Smith & Nephew社)が2021年7月7日、TKA用のVELYSTMロボット支援ソリューション(Depuy Synthes)が2022年5月に承認された。MakoがCTベースシステムであるのに対し、NAVIO、CORI、VELYSTMはCTを使用しないシステムである。

    手術ロボットは他の医療機器と同様に外科医の手技とあわせて結果が定まる。現状の手術機器を用いても、外科医は最大限の努力をして最良の結果を得るように手術に注力するので、手術ロボットが導入された場合に手術成績が良くなることを証明することは難しいことがある。一方で、不適切使用は手術成績を悪化させる可能性がある。

    そこで本書は、日本で最も多く導入されているMakoシステムの基本的な原理から、THA、TKA、PKAにおける具体的な応用方法まで、網羅的な知識を得るとともに、適正使用の参考書となるように意図して作成した書籍である。

    川西市立総合医療センター人工関節センター長
    菅野伸彦

    目次

    1章 ロボティックアーム手術支援システムの概要
    1 ロボット手術の歴史と現状
    ロボット手術の概説
    ISOによるロボットの定義
    医療ロボットの定義と各国の分類
    ロボット手術の歴史

    2 ロボティックアーム手術支援システムの術前計画
    Mako Total Hipソフトウェアの変遷
    Mako Total Hipにおける術前計画
    Mako Total Kneeソフトウェアの変遷
    Mako Total Kneeにおける術前計画
    Mako Partial Kneeソフトウエア
    Mako Partial Kneeにおける術前計画

    3 ロボティックアーム手術支援システムの基本的な操作方法
    Mako Robotic Armの基本構成と制御原理
    アームの動作モード
    THAにおける操作要点
    TKAにおける操作要点
    人工膝関節部分置換術(PKA)における操作要点
    まとめ:Mako Robotic Arm操作の本質

    4 Makoシステムに関するエビデンス
    はじめに
    MakoシステムTHAのエビデンス
    MakoシステムTKAのエビデンス
    MakoシステムPKAのエビデンス

    2章 ロボティックアーム手術支援システムを用いた人工股関節全置換術(THA)
    1 後側方進入法(PL)
    手術の適応と禁忌
    手術準備
    使用する機器
    手術手技
    合併症への対策や予後

    2 側臥位前外側進入法(OCM)
    手術の適応と禁忌
    手術準備
    使用する機器
    手術手技
    合併症への対策や予後

    3 Direct anterior approach(DAA)
    はじめに
    手術適応
    手術準備
    使用する機器
    手術手技
    合併症対策・予後

    3章 ロボティックアーム手術支援システムを用いた人工膝関節全置換術(TKA)
    1 ロボティックアーム手術支援システムを用いた人工膝関節全置換術(TKA)
    手術の適応と禁忌
    手術準備
    手術手技

    4章 ロボティックアーム手術支援システムを用いた人工膝関節部分置換術(PKA)
    1 ロボティックアーム手術支援システムを用いた人工膝関節部分置換術(PKA)の概要
    ロボティックアーム手術支援システムを用いた人工膝関節部分置換術(PKA)の概要
    合併症低減対策および予後(術後管理・リハビリテーションを含む)

    2 人工膝関節単顆置換術(UKA)
    手術の適応と禁忌
    術前計画
    手術準備
    使用する機器
    手術手技(皮切手術操作)

    3 膝蓋大腿関節置換術(PFA)
    手術の適応と禁忌
    手術手技

    執筆者一覧

    ■編集
    菅野伸彦 川西市立総合医療センター人工関節センター長

    ■執筆者一覧
    前田ゆき 川西市立総合医療センター整形外科医長
    三木秀宣 大阪医療センター整形外科部長
    今釜崇  山口大学大学院医学系研究科整形外科学講師
    中川匠  帝京大学医学部整形外科学教授
    豊岡青海 帝京大学医学部整形外科学講師

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