看護における危機理論・危機介入
-フィンク/コーン/アグィレラ/ムース/家族の危機モデルから学ぶ- 第5版

  • 未刊
定価 2,970円(本体 2,700円+税10%)
小島操子
聖隷クリストファー大学名誉教授
A5判・195頁
ISBN978-4-7653-1990-4
2024年03月 刊行
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★2024年2月下旬 発売予定!★

看護学生、新人看護師におくる、危機状況にある患者やその家族に対応するために危機理論の概説や、医療現場での危機状況、危機モデルと危機介入の解説などをまとめた入門書

内容紹介

■2024年2月24~25日開催の「第38回日本がん看護学会学術集会」にて先行発売予定!

2004年に初版が出版されて以来、改訂を重ねている人気シリーズ待望の第5版。ここ数年はコロナ禍やはげしい地震・豪雨災害などで重大な喪失を伴う危機状況を様々な形で体験することが多く、危機理論・危機介入の重要性がますます高まっています。

本書は、臨床のあらゆる場で危機的状況にある患者やその家族に接する看護師のために、危機理論の概説から危機介入までのプロセスをわかりやすく解説した入門書です。

Ⅰ~Ⅳ章では危機理論を学び、患者をみるプロセスの中での危機理論の概説、医療現場での危機状況、危機モデルと危機看護介入などを解説しています。Ⅴ章では危機に関する理解や関心をさらに深め、実践につなげられるような事例を紹介しています。

看護学生、新人看護師、臨床の現場で患者の危機的状況に遭遇、危機介入するベテラン看護師にとって、危機看護介入の指標を示す1冊となっています。

好評姉妹本

危機状況にある患者・家族の 危機の分析と看護介入-事例集-フィンク/コーン/アグィレラ/ムース/家族の危機モデルより- – 株式会社 金芳堂

序文

本書は、初版が出版されてから19年以上が経ち、改訂を重ねて第4版が出版されてからも5年以上が経過した。ここ数年は、コロナ禍やはげしい地震・豪雨災害などで重大な喪失を伴う危機状況を様々な形で体験することが多く、危機理論・危機介入の重要性や奥深さの理解が一層高まったのではと思わされる。この度、第5版の改訂を行ったところ、これもひとえに皆様方が本書をご愛用・ご活用くださった賜物と心から感謝している。

1970年代後半に、アメリカで盛んに行われていた新しい看護として危機理論・危機介入を学んで帰国し、日本の看護教育に取り入れ、本書をまとめて以来、ずいぶん歳月が流れた。この間、日本の看護も変化し、変化に合わせて家族危機を取り入れるなど改訂に努めてきたが、危機介入が看護の教育・実践・研究の一分野として定着したことを大変うれしく思う。

本書の構成は、「Ⅰ章 危機とは」から「Ⅴ章 危機状況にある患者の危機の分析と看護介入」まで読み進めることで、理解や応用が深まるようになっている。今回の改訂では、全体を丁寧に読み直し、文献を見直すなどして、Ⅰ章から「Ⅳ章 危機モデルと危機看護介入」までは大きな追加・修正はなく、全体をさらに読みやすく、理解しやすいように手を加えた。そして、反響のあったⅤ章は危機に関する理解や関心をさらに深め、実践につなげられるように事例を刷新した。新たな事例は、ベテラン専門看護師らがかかわった例を、具体的に患者の背景と経過、危機モデルによる分析、危機看護介入で整理した後、それぞれの危機理論・危機介入にてらして、再度全体を見直し、飛躍や矛盾がなく、整合性がとれていることを確認した。なお、様々な危機モデルを用いた多くの事例の分析については、『危機状況にある患者・家族の危機の分析と看護介入―事例集 第2版(金芳堂、2017)』をご参照いただけると幸いである。

本書を、医療の現場で活躍している看護師や看護学生はもちろん、地域で危機状況にある人々にかかわる看護師や社会福祉分野の方々にも役立てていただけることを願っている。

第5版の改訂にあたって、多くの方々のフィードバックを大切にくみ取り、改訂を勧めてくださった金芳堂の宇山閑文社長をはじめ、最初から最後まで熱心に細やかにご尽力くださった一堂芳恵様に心から厚く御礼申し上げる。

2023年11月
小島操子

目次

Ⅰ章 危機とは

1. 危機理論の発展
1 理論的基盤
2 危機に関する研究

2. 危機の特徴と危機看護介入
1 危機の定義
2 危機の特徴
3 危機看護介入

3. 発達的危機と状況的危機
1 発達的危機
2 状況的危機

Ⅱ章 喪失と危機

1. 危機をもたらす喪失
1 愛の喪失
2 性役割の喪失
3 自己観の喪失

2. 喪失と悲嘆
1 正常な悲嘆
2 病的な悲嘆
3 予期的悲嘆

3. 不安と危機
1 不安の特徴
2 不安の緩和による危機回避
- 1) 洞察による不安の緩和
- 2) 鎮静・安楽による不安の緩和
- 3) 予期的心配・指導による不安の緩和

Ⅲ章 医療の場で危機を引き起こす要因

1 危機を引き起こす出来事
2 出来事のうけとめ
3 ソーシャル・サポート
4 コーピング(対処)
- 1) 対処規制
- 2) 防衛機制

Ⅳ章 危機モデルと危機看護介入

1. 危機モデルとは
1 危機モデル
2 危機の問題解決モデル

2. フィンクの危機モデル
1 危機のプロセス
2 危機への看護介入
3 死別の危機への看護介入

3. コーンの危機・障害受容モデル
1 危機・障害受容のプロセス
2 危機・障害受容への看護介入

4. アグィレラの危機問題解決モデル
1 危機にいたるプロセス
2 問題解決的危機看護介入

5. ムースの疾病関連危機モデル
1 危機にいたるプロセス
2 問題解決的危機看護介入

6. 家族危機モデル
1 二重ABC-Xモデル
2 家族危機への看護介入

Ⅴ章 危機状況にある患者の危機の分析と看護介入

〔事例紹介〕
1.初発診断時に深刻な症状と予後告知を受けたIさんの危機
2.心臓手術後に在宅酸素療法が必要となったJさんの危機
3.消化管穿孔のため緊急手術を受けたMさんの危機
4.術後化学療法終了後に肝転移が見つかったNさんの危機
5.長期に抗がん剤治療を受け続けた進行卵巣がんのKさんの危機
6.がん治療中の療養の問題を話し合えないOさん家族の危機

執筆者一覧

■著
小島操子    聖隷クリストファー大学名誉教授

■執筆協力者(事例提供者)*事例紹介順
鈴木かおり   静岡県立総合病院がん看護専門看護師
緒方久美子   福岡大学医学部看護学科教授
井上菜穂美   淑徳大学看護栄養学部看護学科准教授
岩田友子    桑名市総合医療センターがん看護専門看護師
大野由美子   大阪大学医学部附属病院がん看護専門看護師
小山富美子   神戸市看護大学看護学部准教授

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