看護における危機理論・危機介入
-フィンク/コーン/アグィレラ/ムース/家族の危機モデルから学ぶ- 第4版

  • 好評書
定価 2,750円(本体 2,500円+税10%)
小島操子
聖隷クリストファー大学 名誉教授
A5判・199頁
ISBN978-4-7653-1746-7
2018年02月 刊行
【 在庫状況 】
在庫有り

電子書籍書店で購入

購入数

看護学生、新人看護師に贈るわかりやすい危機理論、危機介入、危機モデルの入門書!

内容紹介

2004年に初版が出版された人気シリーズ待望の第4版。今では、日本における看護の教育・実践・研究の一分野として定着した「危機理論・危機介入」について危機状況にある患者の看護に重要な、患者にとって大切な家族のゆったりしたぬくもりを添えて、家族危機にさらなる関心を高めてもらうためである。危機理論を学び、患者をみるといったプロセスの中で危機理論の概説、医療現場での危機状況、危機モデルと危機看護介入の解説等、初版の基本的内容は残している。今回の改訂にあたり、事例紹介で取り上げたモデルをすべて入れ替え、全モデルの事例を紹介した。
看護学生、新人看護師、臨床の現場で患者の危機的状況に遭遇、危機介入するベテラン看護師たちに、危機看護介入の指標を示す1冊。

序文

第4版の序

本書の初版が出版されて13年以上がたち、第3版が出版されてからも4年以上が経過した。この度、第4版の出版に向けて改訂を行わせていただいたが、これもひとえに多くの皆様が本書を色々な形で活用してくださり、さらに皆様方からのフィードバックを誠実に著者に返してくださったおかげと心から感謝している。

私がミネソタ大学大学院で、新しい看護といわれた危機理論・危機介入を学んでから、ずいぶん歳月がたったが、今では、日本の看護の教育・実践・研究の一分野として定着してきたように思える。

本書の執筆を勧められた頃、日本では患者中心の看護に集中していたが、その後、家族看護が様々なレベルの教育で取り上げられるようになった。そして、事例検討等で家族全体の危機に遭遇するようになったことを受けて、第2版では家族危機について追加した。また、第3版では大学院生等と家族危機モデルを用いて事例検討を重ねた結果をふまえて、家族危機看護介入をよりわかりやすく加筆・修正し、事例すべて家族危機の分析と看護介入に集約した。

第4版の改訂にあたっては、「Ⅰ章 危機とは」から「Ⅳ章 危機モデルと危機看護介入」までを全体的に丁寧に見直し、特に危機看護介入についてよりわかりやすく修正した。本書は当初の頃より、看護の教師や学生、看護師、また最近は社会福祉分野の方々から理論の教育や学習、理論と実践の結びつきや事例研究等が、事例分析を通して理解しやすく、また活用しやすいとのフィードバックをいただいていた。

そこで、今回はⅤ章の事例を現在、危機理論・危機介入の教育や実践、研究に携わっておられる6氏に依頼し、本書で取り上げたすべての危機モデルの分析の事例に刷新した。なお、様々な危機モデルを用いた多くの事例の分析と看護介入については、「危機状況にある患者・家族の危機の分析と看護介入―事例集」が改訂されたので(金芳堂、2017)、ご参照いただけると幸いである。

第4版の改訂にあたって、多くの方々のフィードバックを大切にくみ取り、改訂を勧めてくださった金芳堂の宇山閑文社長、および当初よりご尽力いただいた三島民子氏より引き継いで、大変誠実に細やかにご尽力くださった一堂芳恵氏に心からお礼を申し上げる。

2018年1月
小島操子

目次

Ⅰ章 危機とは
1.危機理論の発展
2.危機の特徴と危機看護介入
3.発達的危機と状況的危機

Ⅱ章 喪失と危機
1.危機をもたらす喪失
2.喪失と悲嘆
3.不安と危機

Ⅲ章 医療の場で危機を引き起こす要因
1.危機を引き起こす出来事
2.出来事のうけとめ
3.ソーシャル・サポート
4.コーピング(対処)

Ⅳ章 危機モデルと危機看護介入
1.危機モデルとは
2.フィンクの危機モデル
3.コーンの危機・障害受容モデル
4.アグィレラの危機問題解決モデル
5.ムースの疾病関連危機モデル
6.家族危機モデル

Ⅴ章 危機状況にある患者の危機の分析と看護介入
〔事例紹介〕
1.乳がんによる自壊創の悪化と疼痛の増強でもたらされたAさんの危機
2.脳転移により下肢の麻痺をきたしたBさんの危機
3.進行した胃がんによる症状コントロール困難を抱えながらもやりたいことがあり家に帰りたいと強く訴えるEさんの危機
4.急激な全身性皮下膿瘍の出現によりショック状態に陥ったIさんの危機
5.進行肺がんで治療の選択を話し合えないAさん家族の危機
6.経済的な問題、母親の介護などの問題について医療者と共有できず不信感をつのらせているNさんの危機

執筆者一覧

■著
小島操子 聖隷クリストファー大学 名誉教授

トピックス