公認心理師のための精神医学 精神疾患とその治療

    定価 2,640円(本体 2,400円+税10%)
    監修子安増生
    京都大学名誉教授
    編集村井俊哉
    京都大学大学院医学研究科精神医学教授
    野間俊一
    医療法人淳宰晃会嵯峨さくら病院院長
    B5判・216頁
    ISBN978-4-7653-1800-6
    2020年02月 刊行
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    公認心理師国家試験必須科目「精神疾患とその治療」に対応したテキスト!

    内容紹介

    公認心理師として必要とされる精神疾患の知識とその治療について、第一線の執筆陣がわかりやすく解説。心理学系学生だけでなく、精神疾患と治療については、臨床心理士や看護師といった現任者の中にも十分な知識があるとはいえない人のための自習用テキストとしても利用できる。

    序文

    監修の辞

    2015年9月に成立した公認心理師法に基づく国家資格「公認心理師」の養成のための教育が2018年度から全国の大学で開始された。学部25科目のうち、基礎心理学系の科目と臨床心理学系の科目の多くは、既存の開講科目との内容の重複が大きく、既に公刊されているさまざまなテキストをベースに授業を行うこともできるが、既存の基礎心理学系の科目のテキストは、基礎と実践の関連性の説明への言及はほとんど行われておらず、両者を関連づける新たなテキストが望まれる。また、従来の心理学教育ではほとんど扱われていない公認心理師養成科目については、新たなテキストが必要とされるが、その中でも『人体の構造と機能および疾病』ならびに『精神疾患とその治療』は医学系の科目であり、公認心理師の活躍が期待される5分野(保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働)において重要度の高い医療分野の教育に適した新たなテキストが望まれる。

    以上のような課題に応えるために、医学図書出版に重点を置いて活動してきた金芳堂から公認心理師テキストとして、まず以下の3冊を刊行することにした。

    出題基準対応 公認心理師のための基礎心理学』(2019年6月刊行)
    『公認心理師のための精神医学 精神疾患とその治療』(本書)
    『公認心理師のための医学一般 人体の構造と機能および疾病』(刊行予定)

    読者対象は、大学で公認心理師養成科目を学ぶ学生を中心とするが、公認心理師の国家試験の受験を目指している人、既に行われた国家試験の合格者および公認心理師登録者の方々にも役立つ有益な情報を提供するものである。

    学習と実践が有機的に結びつき、「国民の心の健康の保持増進に寄与すること」を目的とする公認心理師法の趣旨が豊かに実現することを切に願うものである。

    2019年10月
    京都大学名誉教授
    子安増生


    人の心の理解と支援について専門的技能を持つ心理士が社会の中で一層活躍するために、「公認心理師」という国家資格が設けられた。公認心理師法では、心理支援を要する者の心理状態を把握し、その援助を行うだけではなく、関係者への助言や指導、さらには心の健康についての教育や情報提供までもが、公認心理師の職務に含まれている。すなわち、公認心理師は自分が専門とする心理学の知識だけではなく、心理学と隣接する他の領域についても見識を深めなければならず、そのうえで、他の領域の専門家たちとよりよい協力体制を築いていく技能も求められることになる。

    とくに精神医学は心理学と密接な関係にあるが、これまで心理士と精神科医とは別々に、それぞれの立場から患者への心理支援を行う傾向があった。しかしこれからは、公認心理師は精神医学について基本的な知識を身に着け、精神科医と密に連携をとりながら心理支援に当たる必要がある。

    それでは、公認心理師や公認心理師を目指す心理士は、どのようにして精神医学を学ぶべきだろうか。既存の精神医学の教科書といえばたいてい、医学生の国家試験対策用の表層的なものか、あるいは専門医向けの重厚なものかに限られていて、なかなか臨床現場で使える内容が簡潔に記された書物に出会えない、という心理士の声も聴かれる。そのような状況において、本書『公認心理師のための精神医学:精神疾患とその治療』が企画されることとなった。

    本書は、公認心理師を目指す人が精神医学全体を一望できるように編纂されている。章立ては、これまで精神医学領域で使われてきたICD-10に則っているが、アメリカ精神医学会のDSM-5や、2018年に策定され近々日本語に翻訳されることになるICD-11の基準も反映させ、これから長く使っていただける構成となっている。内容はコンパクトながら質は落とさず、専門家にとっても読みごたえのあるものを目指した。とくに、臨床で使えることを重視し、随時症例を示し、臨床現場で求められる対応についても触れている。

    公認心理師試験の準備をしている人にとって、本書は必ず役に立つものと自負している。それだけではなく、すでに公認心理師として臨床現場で活躍している人にも、必携書としてつねに脇に置いていただきたいし、専門の精神科医にとっても知識の整理のために活用いただけることを期待している。

    本書を通じて、臨床心理に携わる人たちが精神医学についての理解を深め、公認心理師と精神科医とがより一層有機的な協力体制をとることが可能になるのなら、編者としては望外の喜びである。

    2019年11月
    野間俊一
    村井俊哉

    目次

    第1章 導入:精神医学とは?
    第2章 統合失調症とその類縁疾患
    第3章 気分(感情)障害
    第4章 精神遅滞、情緒の精神障害
    第5章 心理的発達の障害
    第6章 神経症性障害、成人のパーソナリティ障害
    第7章 生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群、リエゾン
    第8章 症状性を含む器質性精神疾患とてんかん
    第9章 精神作用物質による精神及び行動の障害
    第10章 検査法
    第11章 精神科治療における薬物療法について
    第12章 公認心理師が知っておくべき関連法令
    第13章 実習に入る前に~チーム医療、医療関連、カルテ記載~

    執筆者一覧

    ■監修
    子安増生  京都大学名誉教授

    ■編集
    村井俊哉  京都大学大学院医学研究科精神医学教授
    野間俊一  医療法人淳宰晃会嵯峨さくら病院院長

    ■執筆者
    村井俊哉  京都大学大学院医学研究科精神医学教授
    深尾憲二朗 帝塚山学院大学教授
    白川治   近畿大学医学部神経科学教室教授
    川岸久也  京都橘大学非常勤講師
    磯部昌憲  京都大学医学部附属病院精神科神経科児童思春期こころの相談センタ―助教
    濱崎由紀子 京都女子大学教授
    富永敏行  京都府立医科大学大学院精神医学准教授
    上田敬太  京都大学大学院医学研究科精神医学講師
    鶴身孝介  京都大学大学院医学研究科精神医学助教
    高木賢一  北野病院神経精神科部長
    須賀英道  龍谷大学短期大学部教授
    和田央   大阪赤十字病院精神神経科部長
    野間俊一  医療法人淳宰晃会嵯峨さくら病院院長

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