心エコーハンドブック

先天性心疾患

    定価 5,720円(本体 5,200円+税10%)
    編集竹中克
    東京大学医学部附属病院検査部
    編集協力戸出浩之
    群馬県立心臓血管センター技術部
    瀧聞浄宏
    長野県立こども病院 循環器小児科
    B5判・256頁
    ISBN978-4-7653-1586-9
    2013年12月 刊行
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    書籍+ウェブ動画で先天性心疾患の心エコーを極める!

    内容紹介

    近年、成人先天性心疾患が大きな注目を集めています。本書では、成人で見られる先天性心疾患と術後先天性心疾患を中心に、小児期に治療される先天性心疾患も取り上げました。
    先天性心疾患では疾患ごとに異なる解剖学・血行動態的特徴を持ち、的確な診断と治療を行うためには、心エコーを用いた正確な病態診断が不可欠であり、本書ではそのエッセンスをコンパクトに集約しました。
    疾患各論は、「①疾患の基礎知識」「②心エコー所見」「③検査の進め方(チェックリスト)」で構成し、「②心エコー所見」では、エコー図の解説だけでなく、アプローチ・手順についても詳述し、きわめて実践的な内容となっています。
    また、先天性心疾患の大部分は、手術後も継続的な長期間の経過観察、診療が必要であることから、術後管理における心エコーについても解説しています。
    さらに、付録として、本書で掲載した図に対応・関連した動画(約200本)をインターネットで特設サイトで公開しています。動画を見ることでより深く理解することができます。


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    序文

    心エコーハンドブック 先天性心疾患 発刊にあたって

    この度、心エコーハンドブック『先天性心疾患』を発刊することになりました。本書は、2012年発刊のシリーズ第1冊目『基礎と撮り方』から数えて第3冊目の心エコーハンドブックとなります。心エコー検査に携わる技師や若手医師にとって先天性心疾患の心エコーは、なかなか取っつきにくく、ややもすると小児循環器の医師に頼みっぱなしになってしまいがちの場合も多いかもしれません。しかし、今後、成人先天性心疾患患者は急増し、小児循環器医師、成人循環器医師、検査技師らが協力して診てゆく重要かつ大きな領域となるのは間違いがありません。本書では、先天性心疾患の代表的なものについて、エキスパートの先生方に、病態から諸検査、治療法そして心エコー所見を丁寧にそしてわかりやすく記載していただいております。なるべく本書のみで皆さんが診断できるように、詳しく解説していただいてありますので、これまでの本シリーズのなかでは最もボリュームが大きな200ページ超になりました。

    本邦では、先天性心疾患の心エコー図診断の基礎は、里見元義先生らが中心となり、Van Praghが提唱した区分診断法をいかに心エコー図で診断するかを研究し、その方法論を確立してこられました。図は1980年に著された先天性心疾患における断層法の基礎の文献です。犬の心臓の断面から心エコー断層図を作成し、先天性心疾患に応用しております。その後の心エコー法の技術革新は、目覚ましく、断層心エコー図法の空間分解能、時間分解能の向上、ドプラ法の臨床応用と発展、経食道心エコー法の普及、3D心エコー法の出現などが挙げられますが、これらは先天性心疾患の診断精度向上にも大きく貢献しました。しかし、今も昔も区分診断法が基礎であり、ここから各疾患の解剖学的特徴を把握して診断するという流れは大きくは変わってはいません。本書では、区分診断法をtopicsとして強調し(140p〜)、さらに成人先天性心疾患の“はじめに”から各疾患の各論を、静止画と動画および模式図を多用して皆さんの理解を深める努力をしております。すなわち、断層心エコー図画像を見たらそれぞれの疾患が思いつくように配慮し数多くの画像を掲載しました。さらに鮮明な動画をいつでもインターネットから(スマートホンからでも)ご覧いただけます。各論の最後には、断層心エコー図法、Mモード心エコー図法、ドプラ法のそれぞれの疾患のチェックポイントをリスト化し、ステップバイステップに診断に行き着くように工夫してあります。見落としなく検査を行う一助となることを期待しております。
    今や、成人先天性心疾患は、成人循環器疾患に携わる医療スタッフが必ず遭遇する疾患となっており、チーム一丸となって治療に向かって進まねばなりません。そんな時、傍らにこの書があればきっとお役に立つことと信じております。

    最後になりましたが、執筆頂いた先生方には、本書の趣旨をご理解いただき、頻回の校正にも快くご協力賜り、ここに深く感謝いたします。

    平成25年11月
    長野県立こども病院循環器小児科 瀧聞浄宏

    目次

    introduction なぜ、今、成人先天性心疾患が重要なのか?
    (丹羽公一郎、聖路加国際病院心血管センター)

    1 心房中隔欠損
    (戸出浩之、群馬県立心臓血管センター 技術部)

    topics ASOデバイスのTEEによる詳細診断とモニタリング
    (瀧聞浄宏、長野県立こども病院 循環器小児科)

    2 心室中隔欠損
    (瀧聞浄宏、長野県立こども病院 循環器小児科)

    3 房室中隔欠損
    (豊野学朋、秋田大学医学部附属病院 小児科)

    4 動脈管開存
    (増谷聡、埼玉医科大学総合医療センター 小児循環器科)

    5 Eisenmenger症候群
    (森一博、徳島県立中央病院 小児科)

    6 Ebstein奇形
    (瀧聞浄宏、長野県立こども病院 循環器小児科)

    7 Fallot四徴
    (市橋光、自治医科大学附属さいたま医療センター 小児科)

    8 肺動脈弁狭窄
    (金子幸栄、聖隷浜松病院 小児循環器科)

    9 総肺静脈環流異常
    (鉾碕竜範、横浜市立大学附属病院 小児科)

    10 部分肺静脈環流異常
    (武井黄太、北海道大学大学院医学研究科小児科学/瀧聞浄宏、長野県立こども病院 循環器小児科)

    11 三心房心
    (新垣義夫、倉敷中央病院 小児科)

    12 大動脈弁下狭窄・弁上狭窄―Williams症候群
    (片山博視、大阪医科大学小児科学教室)

    13 大動脈縮窄・大動脈弓離断
    (脇研自、倉敷中央病院 小児科)

    topics 区分診断法
    (富松宏文、東京女子医科大学 循環器小児科)

    14 修正大血管転位症
    (小山耕太郎、岩手医科大学医学部小児科学教室)

    15 三尖弁閉鎖
    (須田憲治、久留米大学小児科)

    16 冠動静脈瘻
    (石井徹子、東京女子医科大学 循環器小児科)

    先天性心疾患の術後管理
    Fontan手術
    (安河内聰、長野県立こども病院 循環器小児科)

    Senning手術、Mustard手術、Jatene手術
    (新居正基、静岡県立こども病院 循環器科)

    Fallot四徴
    (髙橋健、順天堂大学医学部小児科学教室)

    執筆者一覧

    ■編集
    竹中 克  東京大学医学部附属病院検査部
    戸出浩之  群馬県立心臓血管センター技術部

    ■編集協力
    瀧聞浄宏  長野県立こども病院 循環器小児科

    ■執筆者(執筆順)
    丹羽公一郎 聖路加国際病院心血管センター 循環器内科
    戸出浩之  群馬県立心臓血管センター 技術部
    瀧聞浄宏  長野県立こども病院 循環器小児科
    豊野学朋  秋田大学医学部附属病院 小児科
    増谷 聡  埼玉医科大学総合医療センター 小児循環器科
    森 一博  徳島県立中央病院 小児科
    市橋 光  自治医科大学附属さいたま医療センター 小児科
    金子幸栄  聖隷浜松病院 小児循環器科
    鉾碕竜範  横浜市立大学附属病院 小児科
    武井黄太  北海道大学大学院医学研究科 小児科
    新垣義夫  倉敷中央病院 小児科
    片山博視  大阪医科大学小児科学教室
    脇 研自  倉敷中央病院 小児科
    富松宏文  東京女子医科大学 循環器小児科
    小山耕太郎 岩手医科大学医学部小児科学教室
    須田憲治  久留米大学小児科
    石井徹子  東京女子医科大学病院 循環器小児科
    安河内聰  長野県立こども病院 循環器小児科
    新居正基  静岡県立こども病院 循環器科
    髙橋 健  順天堂大学医学部 小児科教室

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