この局面にこの一手! Dr.長澤直伝! 腎臓病 血液透析の定跡

    定価 3,740円(本体 3,400円+税10%)
    長澤将
    東北大学病院腎・高血圧・内分泌科
    B5判・208頁
    ISBN978-4-7653-1948-5
    2023年03月 刊行
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    末期腎不全患者に対する診療はどうする? 定跡シリーズの第3弾完結編!

    内容紹介

    血液透析をはじめとした「腎代替療法」をテーマとして、末期腎不全患者に対する腹膜透析、腎移植などのトピックスを含めた基礎知識と患者管理に必要なノウハウについて楽しくわかりやすくまとめました。既に知っていると思っていたことも、研修医・専攻医目線の会話から何か新しい視点でヒントを得ることができるかもしれません。知識をアップデートし、血液透析の最新情報を学びましょう。

    好評姉妹本

    この局面にこの一手! Dr.長澤直伝! 腎臓病薬物療法の定跡 – 株式会社 金芳堂

    この局面にこの一手! Dr.長澤直伝! 腎臓病患者マネジメントの定跡 – 株式会社 金芳堂

    序文

    推薦のことば

    東北大学病院に勤務していた当時、東日本大震災の直後、背中にバッグパックを背負い突然現れた長髪にキャップをかぶった男が突然血液浄化部に現れました。そう、アメリカに留学していた僕らの長澤将先生が、震災の報を聞きつけ駆けつけてくれたのです。長澤先生はいつもふらりと現れて、必要なことをするとまたどこかへ行ってしまう。そんな人です。

    そんな長澤先生が透析の本を書きました。やはり本の中にも長澤先生らしさがにじみ出ています。この本は一見、さらっと読めます。でも、よく読んでみるとかなり深いことが書いてあるのです。

    この本は医師が読んでももちろん参考になることがたくさん書いてあると思います。しかし、看護師や臨床工学技士など、日常透析に携わっている人にこそ読んでほしいと思います。医師が何を診ているか、どういう方針で処方をしているか、それを知る手がかりになります。また、診療にとって患者さんのどのような情報が重要で、治療をしていくうえでどんなことにこだわる必要がないのかがわかります。時には耳の痛い意見もあるけど、どうしてそうなのか、という背景が丁寧に書かれており、目からウロコで理解することができます。

    私たち看護師の役割は、透析を受ける患者さんが自身の治療をより良い状態で受けることができるように支援することにあります。その中でも患者さんの自己管理をサポートすることはとても重要です。透析療法は皆さんご承知の通り、良い治療を提供するだけでは成り立たず、患者さんの自己管理があって初めて成り立ちます。患者さんが効果的な自己管理を行えるようになるためには、患者さんの「認識」、「認知」に働きかける必要があります。その「認識」は患者さんのこれまでの経験(「生活歴」)によって形成され、また患者さんの人間関係や経済的状況(「社会的背景」)によって支えられています。医師である長澤先生とは患者さんを診る視点が違っていても、患者さんをより良くしたい、良い医療を提供したい、より良い人生を歩んでもらいたい、と思う気持ちは一緒です。
    この本は私たち看護師や透析を支えるスタッフが患者さんを診る際には非常に重要な知識が詰まっています。

    この本を活用するためには、長澤先生が言うように黙って7回読んでみましょう。その上で患者さんの元へ行き、患者さんと会話をしてみるとその効果がわかります。自分の引き出しが増え、今どのような目的でこの治療を行っているのか、何に注意しどのように生活すればより良い生活を送れるのかのアドバイスが自然とすらすら出てくることを実感できるはずです。

    最後に。長澤先生、焼き肉連れてってください!

    2023年2月
    独立行政法人地域医療機能推進機構仙台病院 透析看護認定看護師
    相澤裕


    はじめに

    東北大学病院の腎臓内科の長澤将です。

    腎臓病薬物療法(オレンジ色)、腎臓病患者マネジメント(水色)に続編として血液透析の本を出すことができました。

    「血液透析」というと、なかなかとっつきにくい部分ですが、優先順位をつけて捉え直すとわかりやすいかと思います。そのあたりを解説しました。

    本書で読むにあたって意識していただきたいのは、まず患者に「良い透析」を提供しているか? になります。もちろん良い透析の考え方は人それぞれでありますが、この本を一意見として是非皆さんの知識をブラッシュアップして、信念を再確認していただければいいなと思っております。

    本書に繰り返し出てきますが「コンプラインスに依存する薬をどうするか?」を真剣に考える必要があると思います。たった1回の採血での異常値に対して、反射的に薬を出して、患者はその薬を飲まずに結果廃棄される……。そんな医療はそろそろ限界だと考えております。こちらもぜひ本書を参考に自分の資料を吟味いただければ幸いです。

    今回も前々作、前作に続き、初期研修医の古賀先生、専攻医の里見先生の名コンビと一緒に進行してまいります。研修が進んだ古賀先生の成長を楽しんでいただくとともに、腎臓内科の専攻医だったら里見先生のレベルが1つの到達目標になると思っております。

    この本は医師だけのものだけではなく、ぜひ保健師や看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、作業療法士などの運動療法を提供する方、そして製薬企業間連のMRやMA、MSなどの方も読むとよろしいかと思います。

    もちろん、医療とはあまり関係ない方には、前々回、前回好評だった会話を娯楽的に読んでいただければと嬉しいです。

    最後に本書の制作にあたり、前々作、前作に続いて編集を担当していただいた金芳堂の藤森祐介様、「恥ずかしがり屋の熊さん」(名前の由来はオレンジ本をご覧ください)、私をはじめ古賀先生、里見先生の絵を生み出して、本書の素敵なデザインを描いてくださったnaji designさんにこの場を借りて感謝を申し上げます。

    いつも申し上げますが、本書を7回読んでいただき、いつでも本書に書いてあることを引き出して使えるようにするとお役に立てると思います。

    2023年2月
    長澤将

    目次

    推薦のことば
    はじめに

    プロローグ

    第1局 透析総論
    その壱 血液透析の総論
    その弐 透析の原理をちょっと知っておこう
    その参 透析の原理:透析でできることは限定的
    その四 ダイアライザー
    その五 Kt/Vから考える透析
    その六 透析時間は大事!
    その七 血流量の問題
    その八 凝固薬などの細々したこと
    その九 要はこれだけわかれば透析が開始できる

    第2局 ドライウエイト
    その壱 ドライウエイトって何?
    その弐 ドライウエイトの具体的な決め方①
    その参 ドライウエイトの具体的な決め方②
    その四 切っても切れないドライウエイトと食塩摂取
    その五 ドライウエイトを決めるためのその他の検査①
    その六 ドライウエイトを決めるためのその他の検査②
    その七 透析患者の降圧薬の選択

    第3局 腎性貧血
    その壱 腎性貧血の歴史
    その弐 腎性貧血の治療
    その参 腎性貧血の治療(栄養)
    その四 腎性貧血の治療(鉄剤)
    その五 腎性貧血の治療(ESAなど)
    その六 腎性貧血のトラブルシューティング

    第4局 リン×カルシウム
    その壱 リン管理
    その弐 リン管理の開始のタイミング
    その参 リン管理開始のタイミング前に食事指導
    その四 リン管理の薬物療法
    その五 カルシウムの見かた
    その六 PTHの見かた

    第5局 トラブルシューティング
    その壱 具体的なデータ管理の方法
    その弐 臨床に使えるサマリーの書き方
    その参 血圧が下がったときの方策①
    その四 血圧が下がったときの方策②
    その五 ECUM(イーカム)
    その六 シャント管理
    その七 マイナートラブル(かゆみ)
    その八 便秘薬と睡眠薬
    その九 足のつり

    第6局 腎臓外来から腎代替療法への橋渡し
    その壱 保存期から透析期へ
    その弐 ベストの導入タイミング
    その参 ベストな導入をするために準備すること
    その四 腎機能低下速度を推し量るには
    その五 原疾患を意識して診療しよう

    コラム
    キノコの話
    積層型ダイアライザー
    とんずら
    具体的な指示の出し方
    実用書を娯楽にしない
    アルミニウム脳症って
    映画が好きなマンガの登場人物
    サマリーのこと
    スマホでシャントを管理できないか?
    透析をしていた芸能人に思うこと
    タイパって何?

    エピローグ

    むすびに

    索引
    著者プロフィール

    執筆者一覧

    ■著
    長澤将 東北大学病院腎・高血圧・内分泌科

    トピックス

    ■2023-02-28
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