こんなときどうする!? 食道癌・咽頭癌 内視鏡の達人たちによる診断と治療

  • 未刊
定価 11,000円(本体 10,000円+税10%)
編集石原立
大阪国際がんセンター消化管内科主任部長
B5判・340頁
ISBN978-4-7653-1845-7
2020年11月 刊行
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未刊
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★2020年10月下旬 発売予定!★

食道癌と咽頭癌の治療と診断法の集大成!

内容紹介

内視鏡診療で日常的に観察している領域、つまり咽頭から食道までには多彩な疾患が存在します。内視鏡医はそれらを的確に診断、治療する必要があるものの、「これは癌でないと言い切っていいだろうか」、「本当にこれが最善の治療なのだろうか」と頭を悩ませます。日々直面する疑問を拾い上げ、エキスパートが集まり、診断と治療に関するポイントを幅広くまとめています。

本書を読めば、「ああなるほど」と腑に落ち、今後の診療を行ううえでの手助けとなるでしょう。

序文

内視鏡診療に従事する我々にとって、咽頭から食道は日常的に観察している領域である。この領域には癌や乳頭腫、食道炎など多彩な疾患が発生する。そのような疾患を適切に診断することが我々に求められるわけであるが、その過程で「本当に癌だろうか?」、「何をもって癌と診断するのか?」、「生検は必要か?」といった様々な迷いを感じることがある。また発見された疾患を治療する際にも、「本当にこの方法でいいのだろうか?」、「他にいい方法はないのか?」など様々な疑問が生じる。本書はそのような疑問に答えるべく企画された。

疑問に対する解説は、この領域のエキスパートが、データなどを用いてわかりやすく、説得力のあるものをモットーとした。中には診療を行ううえで必須とはいえないトリビア(豆知識)も含まれているが、これも読者の知識に深みを持たせるものだと考えている。本書を読むことで、これまでの疑問点をクリアし一歩進んだ診療を行うことができるようになることを期待している。

2020年9月
大阪国際がんセンター
石原立

目次

編者・執筆者一覧
はじめに

1章 咽頭観察
総論 上部消化管内視鏡検査時に知っておくべき頭頸部の解剖と観察方法

各論Q1 口腔咽頭癌の部位別発生頻度は?
各論Q2 口腔咽頭観察の麻酔法をどうする?
各論Q3 咽頭観察にバルサルバ法は必要?
各論Q4 食道入口部、どう観察する?
各論Q5 この所見は正常? 異常?
各論Q6 咽頭や食道にメラノーシスを認めた。さあどうする?
各論Q7 咽頭に発赤やbrownish areaを認めた。さあどうする?
各論Q8 口腔や咽頭からの生検は痛くない? 危険じゃない?
各論Q9 この病変生検する? エキスパートの意見は? 咽頭編

2章 咽頭癌内視鏡的切除
総論 表在型咽頭癌をうまく仕上げるための工夫

各論Q1 下咽頭癌に対する内視鏡切除の適応は?
各論Q2 術前診断どうする?
各論Q3 咽頭内視鏡切除後の合併症をどう避ける?(神経切除)
各論Q4 この病変を切除し、嚥下機能に影響は出ない?
各論Q5 咽頭癌内視鏡切除の治癒判定をどうする?
各論Q6 咽頭病変経過観察したらどうなる?

3章 食道観察
総論 食道観察の際に知っておくべき解剖と食道表在癌の拾い上げに有用な観察方法

各論Q1 食道癌、見落としやすい部分は?
各論Q2 癌、非癌の鑑別ポイントは? Background colorationとドット状血管について
各論Q3 拡大内視鏡観察による癌、非癌の鑑別のポイントは?
各論Q4 きれいな食道ヨード染色を行いたい! ヨード染色の理解と手技の工夫
各論Q5 まだら食道を認めた。食道癌や咽頭癌のリスクは?
各論Q6 このbrownish areaをどう診断する?
各論Q7 この白色病変をどう診断する?
各論Q8 リスクファクター(飲酒歴・喫煙歴)のない女性に食道癌! 本当?
各論Q9 この病変をどう診断する? 黄色腫、皮脂腺など
各論Q10 この病変をどう診断する? メラノーシスとメラノーマ
各論Q11 この病変生検する? エキスパートの意見は? 食道編
各論Q12 5mm以下の微小病変、生検しても大丈夫?
各論Q13 この食道癌大丈夫? 小さくても危険な食道癌は?
各論Q14 内視鏡診断と生検診断が食い違った。さあどうする?
各論Q15 生検でIEN、どう扱う?
各論Q16 食道癌経過観察したらどうなる?

4章 食道癌深達度診断
総論1 通常観察での食道癌深達度診断
総論2 拡大内視鏡での食道癌深達度診断

各論Q1 このB2血管をどうする? B2樹枝状血管
各論Q2 このB2血管をどう診断する? 炎症に伴うB2
各論Q3 このB2血管をどう診断する? B2血管領域の大きさは深達度と関連する?
各論Q4 このB2血管をどう診断する? B2血管でもSM2と診断すべき所見は?
各論Q5 術前MM/SM1と診断、ESDの適応でよい?
各論Q6 特殊型食道癌を疑う内視鏡所見は? 形態学的特徴と鑑別診断

5章 食道癌内視鏡的切除
総論 食道癌に対する内視鏡的切除(ESD)について

各論Q1 食道ESD:鎮静困難例は予測できる?
各論Q2 食道ESD:推奨される鎮静法は?
各論Q3 瘢痕性変化が強い食道病変に対するESDのコツ
各論Q4 食道胃接合部付近の食道癌に対するESDのコツ
各論Q5 亜全周性食道癌、全周性切除を避けるために必要なコツ
各論Q6 外れにくい糸付きクリップの準備は?
各論Q7 全周性食道癌をどうする?
各論Q8 食道ESDで切除範囲が3/4周を超えた! さあどうする?
各論Q9 食道穿孔! どうする?
各論Q10 MMly0v0追加治療は?
各論Q11 内視鏡切除後追加治療を行うべき組織所見は?
各論Q12 食道癌内視鏡切除後のサーベイランス:サーベイランスの間隔はどうする?
各論Q13 食道癌内視鏡切除後のサーベイランス:若い人ほど咽頭癌が発生しやすい?
各論Q14 化学放射線療法(CRT)後、いつ頃、どの程度、どのように局所再発する?
各論Q15 CRT後のヨード不染(非癌)をどう診断する?
各論Q16 APC(焼灼)とPDT使い分けはどうする?

6章 病理
各論Q1 食道癌の生検診断って難しい?
各論Q2 食道癌における「分化型」の意味は?
各論Q3 上皮内癌と上皮内腫瘍(intraepithelial neoplasia)はどう鑑別する?

Column
咽頭癌診断AIの現状と将来展望
Background colorationの組織像について
食道AIの現状と将来展望

索引
編者プロフィール

執筆者一覧

■編集
石原立   大阪国際がんセンター消化管内科主任部長

■執筆者一覧(五十音順)
阿部清一郎 国立がん研究センター中央病院内視鏡科
飯塚敏郎  がん・感染症センター都立駒込病院内視鏡科
石原立   大阪国際がんセンター消化管内科
井上貴裕  大阪国際がんセンター消化管内科
入澤篤志  獨協医科大学内科学消化器講座
岩上裕吉  日本赤十字和歌山医療センター消化器内科
岩坪太郎  大阪医科大学第2内科
大南雅揮  大阪市立大学医学部附属病院消化器内科
小野陽一郎 福岡大学筑紫病院消化器内科
門田智裕  国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科
金坂卓   大阪国際がんセンター消化管内科
神崎洋光  岡山大学病院消化器内科
菊池大輔  虎の門病院消化器内科
岸埜高明  市立奈良病院消化器肝臓病センター消化器内科
北村陽子  市立奈良病院消化器肝臓病センター消化器内科
小池智幸  東北大学病院消化器内科
郷田憲一  獨協医科大学内科学消化器講座
河野光泰  大阪市立大学医学研究科消化器内科学
小山恒男  佐久医療センター内視鏡内科
佐々木文郷 鹿児島大学病院消化器内科
塩月一生  静岡がんセンター内視鏡科
嶋本有策  神戸大学医学部附属病院消化器内科
庄司絢香  大阪国際がんセンター消化管内科
高橋亜紀子 佐久医療センター内視鏡内科
滝沢耕平  静岡がんセンター内視鏡科
竹内学   長岡赤十字病院消化器内科
立石陽子  東京大学大学院医学研究科人体病理学・病理診断学
田中一平  仙台厚生病院消化器内科
千野修   東海大学医学部付属東京病院外科
土橋昭   東京慈恵会医科大学内視鏡医学講座
長井健悟  市立吹田市民病院消化器内科
中平博子  大野記念病院消化器内科・消化器内視鏡センター
永見康明  大阪市立大学医学部附属病院消化器内科
濱田健太  岡山大学病院消化器内科
東野晃治  大阪国際がんセンター消化管内科
平澤大   仙台厚生病院消化器内科
福田弘武  大阪国際がんセンター消化管内科
藤井誠志  横浜市立大学大学院医学研究科・医学部・分子病理学
堀圭介   津山中央病院内科
前川聡   大阪国際がんセンター消化管内科
前田有紀  がん・感染症センター都立都立駒込病院内視鏡科
幕内博康  東海大学医学部
松浦倫子  慶應義塾大学病院腫瘍センター低侵襲療法研究開発部門
松枝克典  大阪国際がんセンター消化管内科
松野健司  熊本大学病院消化器内科
三井智広  国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科
三宅宗彰  大阪国際がんセンター消化管内科
向所賢一  滋賀医科大学病理学講座人体病理学部門
門馬久美子 がん・感染症センター都立駒込病院内視鏡科
矢野友規  国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科
山本佳宣  兵庫県立がんセンター消化器内科
脇幸太郎  大阪国際がんセンター消化管内科

トピックス