実践対談編 臨床研究立ち上げから英語論文発表まで最速最短で行うための極意
-すべての臨床医そして指導医にも捧ぐ超現場型の臨床研究体験書-

    定価 4,620円(本体 4,200円+税10%)
    編集原正彦
    日本臨床研究学会代表理事
    A5判・360頁
    ISBN978-4-7653-1754-2
    2018年04月 刊行
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    知識を経験に落とし込め!極意を実践した8人のストーリー。

    内容紹介

    本書は極意本の「実践・対談編」として、実際に極意を実践して論文を発表した8名の先生との対談を通して、臨床研究を行って英語論文を発表するまでの過程を疑似体験していただくためにまとめました。

    ⇒姉妹本:『すべての臨床医に捧ぐ超現場重視型の臨床研究指南書 臨床研究立ち上げから英語論文発表まで最速最短で行うための極意』

    序文

    先生、こんにちは。編者の原 正彦と申します。このたびは本書を手に取っていただき誠にありがとうございます。

    タイトルからもわかる通り、本書は先日出版した『すべての臨床医に捧ぐ超現場重視型の臨床研究指南書臨床研究立ち上げから英語論文発表まで最速最短で行うための極意』いわゆる「極意本」の続編です。したがって、本書の対象者は極意本の読者で、かつ座学だけでは満足できない“次のステージに進みたい”と考えている先生方です。

    まだ「極意本」を読まれていない先生は、まずそちらに目を通してから本書をお読みになられることを推奨します。

    極意本を読んでいただいた先生にはすでに理解していただいていると思いますが、知識は経験を伴うことによってはじめて能力として身に付きます。臨床研究における立ち位置で言うと、極意本は知識の部分を補填するための教科書でした。

    しかし臨床研究系の知識を経験に落とし込むための書籍というのは実はほとんどないのではないかと考えています。

    そこで本書は極意本の「実践対談編」として、実際に極意を実践して、私の指導のもと論文を発表した8名の先生と、ほぼ同じコンセプトで論文を大量生産している先生1名の、合計9名の先生との対談を通して、臨床研究を行って英語論文を発表するまでの過程を疑似体験していただくためにまとめました。
    臨床研究は良いメンターのもと、On the Job Trainingを受けることができれば学習環境としては理想的ではありますが、年間3編以上の臨床研究関連の原著論文を執筆しているような優れたメンターは現実問題として日本にほとんど存在しないというのも事実です。

    本書はまさに知識を経験に落とし込むための、実際に指導を受けたような気持ちになることができる体験本になると考えています。また、臨床研究を指導する立場の先生にとっては、指導者としての経験を疑似体験できるコンテンツになるのではないでしょうか。

    対談をしていただいた先生方の専門領域は、私の専門とする循環器内科をはじめ、呼吸器内科、腎臓内科、血液内科、救急科、整形外科と多岐にわたります。つまり、臨床研究や論文作成に必要な学術的ロジックというのは診療科に関わらず普遍的なスキルになるということです。対談者の学年も卒後7年目~30年目までと、非常に幅広い世代の先生方との対談内容を掲載しています。

    対談は、実際に私の指導を受けた先生方に事前アンケートに記入いただき、それを元に約1時間程度お話を聞くというスタイルを取っています。事前アンケートでは、臨床研究の指導を受けて原著論文を発表して、思っていた通りだった点、思っていたことと違った点、そして最後に、まさに今、本書を手に取っていただいている先生のためにメッセージをいただいております。また、本書内では対談の内容が、極意本のどの極意に該当するのか適宜参照できるようにしています。自分と同世代の先生や後輩、先輩に当たる先生方がどのような視点で悩み、苦しみ、それを乗り越えてきたのか、その生きた経験を、先生の血肉と、成功の糧として下さい。

    それではいよいよ新しい挑戦への始まりです。
    新たなステージへの扉を開いて一歩を踏み出しましょう。
    きっと先生の臨床医としての世界が広がっていくと思います。

    2018年3月21日
    日本臨床研究学会 代表理事
    原 正彦

    目次

    Case 1 臨床研究って綺麗事?:不信感を抱いていた臨床研究 その真の意義に気付くまで
    荒谷紗絵 (腎臓内科)研究開始時医師7年目

    Case 2 エビデンスの脆弱性を理解して本物の臨床医へ成長する:地獄のRevise作業を経験して得られた論文を受理に導く究極の実践極意とは?
    藤井達也 (整形外科)研究開始時医師7年目

    Case 3 データを多面的に解釈するということ:間違った結論を導かないために
    下村良充 (血液内科)研究開始時医師7年目

    Case 4 支援決定から2か月弱で論文投稿:相手を引き付ける交渉力と破壊的突破力で勝ち取ったImpact Factor 10点超えの雑誌掲載の秘訣
    藤野明子 (循環器内科)研究開始時医師10年目

    Case 5 論文を書くのに年齢は問題にならない:卒後30年目にして初めて英語論文が受理された無冠の帝王
    石川秀雄 (呼吸器内科)研究開始時医師30年目
    龍華美咲 (呼吸器内科)研究開始時医師12年目

    Case 6 論文に症例数はどれだけ必要か?:nが20でも通るんです
    水谷一輝 (循環器内科)研究開始時医師11年目

    Case 7 多施設共同研究はこう進める!:目視で確認できない規模のデータを適切に扱うために
    水谷一輝 (循環器内科)研究開始時医師11年目

    Case 8 2年間で4編の原著論文を報告するなかで見えてきた臨床研究の全体像:現場にはアイデアとデータが溢れている
    市場稔久 (救急科)研究開始時医師16年目

    Case 9 トップジャーナルにアクセプトされるには?:NEJMに3編通した男が語る論文作成の極意
    北村哲久 (公衆衛生、救急科)

    執筆者一覧

    原正彦(はら まさひこ)

    日本臨床研究学会 代表理事

    2005年 島根大学医学部医学科卒業。神戸赤十字病院で初期研修、大阪労災病院で後期研修を行い大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学で学位取得。その後大阪大学医学部附属病院未来医療開発部 特任研究員を経て2016年より日本臨床研究学会代表理事。American Heart Association、American College of Cardiologyで若手研究員奨励賞を3年連続受賞する等、日本のデータを使って世界で勝負してきた知識と経験を活かし数多くの臨床研究をサポート。臨床医の経験に基づく超現場重視型臨床研究の支援に情熱を注ぎ、2017年は査読英文誌に18編の研究結果を報告。

    トピックス

    ■本多通孝教授(福島県立医科大学低侵襲腫瘍制御学講座)大絶賛!!

    正直、驚きました……本書は極意本の続編ですが、おそらくこちらの作品が原先生の真骨頂と言えるでしょう。本書を書くために極意本があったのかとも思わせる程の完成度です。診療科や医局に関係なくこれだけの研究を指導して形にしてきたような例を私は知りません。大学院に行かずとも激務の臨床医でも「これだけできるのだぞ!」ということを証明してしまったという意味で、これはまさに唯一無二の書籍です。本書に登場する8人の活躍と臨場感に溢れた熱いメッセージが現場の臨床医を鼓舞し、彼/彼女らが躍進する起爆剤になればと期待します。