即役立つ! 絶対身につけたい効果的な症例プレゼンテーションの仕方とその応用

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定価 3,520円(本体 3,200円+税10%)
見坂恒明
兵庫県立丹波医療センター内科(総合診療)/神戸大学大学院医学研究科地域医療支援学部門
A5判・151頁
ISBN978-4-7653-1994-2
2024年04月 刊行
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★2024年4月中旬 発売予定!★

短時間で症例プレゼンテーションの仕方がわかる! うまくなる!

内容紹介

■第121回日本内科学会総会・講演会(4月12~14日・東京都)にて先行発売予定!

日々の診療で、症例プレゼンテーションは必須です。ただ、ベッドサイドラーニングを始めるまでに十分なトレーニングを受けていない人が多いのが現状ではないでしょうか。

現場に出て症例プレゼンテーションをする段階になると、要点がまとまらず多くを語りすぎたり、話が脱線して結局何が言いたかったのか皆に伝わらないまま終了したりする医学生・研修医が多いものです。

そこで本書では、著者の経験も踏まえ、症例プレゼンテーションのノウハウを余すところなく紹介しました。そもそも何のために症例プレゼンテーションを行うのか、また、症例プレゼンテーションの上手な進め方とは何か、良いプレゼンテーションの共通点とは、など充実した内容です。第4章では症例提示も行っているため、読みながら練習できるのも本書の特徴です。第5章では、症例プレゼンテーションを活かした紹介状・返書の書き方、他科コンサルテーションの進め方などにも触れています。

序文

私の主勤務地である兵庫県立丹波医療センターは、2019年7月に新築オープンしました。旧病院の兵庫県立柏原(かいばら)病院は、「県立柏原病院の小児科を守る会」に代表されるように医師不足による医療崩壊を経験した病院です。2013年に、前病院長の秋田穂束先生が赴任され、優れた医学教育を提供し続けることで、若手医師にとって魅力ある病院にしようと取り組んでいます。私は2015年より、神戸大学大学院医学研究科地域医療支援学部門特命教授兼県立柏原病院(現丹波医療センター)地域医療教育センター長として赴任し、卒前・卒後教育の中心を担う立場となりました。初期研修医をはじめ、内科や総合診療科の専攻医・上級医の指導も行っております。診療においては丹波医療センター総合診療科の科長として、また同じ敷地内に併設する丹波市ミルネ診療所の相談役として、診療の質向上に努めています。こうした取り組みが評価され、日本全国で地域医療に貢献した50歳以下の医師に贈られる、第9回「やぶ医者大賞」を2022年に受賞しました。俗に、診断や治療が下手な医者を「やぶ医者」と言いますが、「やぶ医者」という表現は、本来名医を現す言葉であって、今言われている下手な医者のことではありません。ある名医が但馬の養父(やぶ)という所にひっそりと隠れるように住んでいて、土地の人に治療を行っていました。死にそうな病人を治すほどの名医で、その評判は広く各地に伝わり、多くの医者の卵が養父の名医の弟子となりました。養父の名医の弟子と言えば、病人もその家人も大いに信頼し、薬の力も効果が大きかったようです。それをまねた下手な医者が「やぶ医者」として世の中に横行し(いわゆる詐欺ですね)、それが「下手な医者=やぶ医者」と認識されるようになったようです。日本医師会の後援のもと、「本来の優秀な医者=やぶ医者」として、兵庫県養父(やぶ)市が、町おこしの一環としてこのプロジェクトを行っておられます。地域医療の実践者が過去受賞されているこの賞ですが、地元兵庫県では初めて、また医学教育での評価として初めて、この賞を受賞しました。

前病院長の秋田穂束先生は、丹波医療センターを「地域医療のメッカ」「総合診療のメッカ」にしたいとり組んでおられました。私はその意思を継ぎ、それを実現すべく実践しております。

本書『絶対身につけたい効果的な症例プレゼンテーションの仕方』は普段、丹波医療センターで行っているレクチャーや、同院基幹の総合診療プログラム「兵庫県地域医療総合診療専門医プログラム」のメンバーが主体となり、2022年2月に第17回若手医師のための家庭医療学冬期セミナーで行ったワークショップの内容をブラッシュアップし作成しております。同セミナーでは、共同講師として、合田建(神戸大学大学院医学研究科地域医療支援学部門/兵庫県立丹波医療センター)、水谷直也(兵庫県立丹波医療センター/ミルネ診療所)、京谷萌(同)、鈴木智大(同)、藤川萌恵美(同)、荒木昭博(兵庫県立丹波医療センター研修医)、園田育未(同)田口真理(同)、松浦泰葉(同)が協力してくれました(敬称略、所属は当時。また全員、本総合診療プログラム経験者)。また、本書作成にあたり、症例選定やまとめをミルネ診療所所長樫木孝次先生にお手伝いただきました。そして、本書のもとになった「効果的な症例プレゼンテーションの仕方」のスライドの原型は、私の前所属である、自治医科大学地域医療学センター総合診療部門の同僚で現講師の山本祐先生が作成し、自治医大附属病院のオリエンテーションでも使用しているもので、今回の出版化にもご快諾いただきました。

山本祐先生、前上司の松村正巳地域医療学センター長、および勉強会や本書作成にご協力いただいた方々に感謝申し上げます。

2024年3月 兵庫県立丹波医療センター
地域医療教育センター長
見坂恒明

目次

はじめに

第1章 症例プレゼンテーションには、どんな意義があるか?

1 プレゼンテーションについて考えてみましょう
プレゼンテーションを行っていますか?
プレゼンテーションの基本
聞き手のニーズ
順序やフォーマット
いかにうまく伝えるか

2 症例プレゼンテーションの意義
医療者にとっての意義
研修医・専攻医にとっての意義
指導医にとっての意義
患者にとっての意義

3 良いプレゼンテーションとは?
目的や論点が明快である(Clear)
簡潔である(Concise)
情報が正確である(Precise)
情報が必要かつ十分である(Pertinent)
論点が絞り込まれている(Focused)
ユーモアがある(Humor)

≫ Column.1 つなぎ言葉は矯正できるか?

第2章 症例プレゼンテーションの前に、おさえておきたいこと

1 診断プロセス
臨床推論
診断プロセスのステップ

2 Semantic Qualifier

3 System 1(直観的思考)とSystem 2(分析的思考)
解剖学的な軸
臓器/系統的な枠組み
4Cアプローチ
アルゴリズム
ベイズの定理
記憶術(mnemonics)

4 System 1(直観的思考)とSystem 2(分析的思考)の比較

5 診断エラー

≫ Column.2 プレゼンテーション上手はコミュニケーション上手?

第3章 症例プレゼンテーションの基本型

1 症例プレゼンテーションの基本的項目
- 1.患者ID(Identifying Date)
- 2.主訴(または受診理由)/CC(Chief Complaint)
- 3.現病歴/HPI(History of Present Illness)
- 4.既往歴/PMH(Past Medical History)
- 5.薬剤使用歴(Medications)
- 6.アレルギー歴(Allergies)
- 7.家族歴/FH(Family History)
- 8.社会生活歴/SH(Social History)
- 9.システムレビュー/ROS(Review Of Systems)
- 10.身体所見/PE(Physical Examination)
- 11.(検体)検査所見と画像所見(Laboratory test results&Images)
- 12.要約:患者サマリー(Summary)
- 13.プロブレムリスト(Problem List)
- 14および15.アセスメントとプラン〔Assessment and Plan(A/P)〕

2 症例プレゼンテーションのポイント
症例プレゼンテーションの評価項目と評価者から見たポイント
症例プレゼンテーションの基本的項目とプレゼンターから見たポイント

3 症例プレゼンテーションの能力向上

≫ Column.3 手段的日常生活動作(IADL)はフルですか?

第4章 プレゼンテーション練習帳

1 症例プレゼンテーションの練習(入院シンプル症例)
症例提示1(入院シンプル症例)
症例提示1のプレゼンテーション
症例提示1のプレゼンテーションの重要箇所の解説

2 症例プレゼンテーションの練習(入院コンプレックス症例)
症例提示2(入院コンプレックス症例)
症例提示2のプレゼンテーション
症例提示2のプレゼンテーションの重要箇所の解説

3 症例プレゼンテーションの練習(外来症例)
症例提示3(外来症例)
症例提示3のプレゼンテーション
症例提示3のプレゼンテーションの重要箇所の解説

≫ Column.4 丹波医療センターの症例カンファレンス

第5章 症例プレゼンテーションを活かそう

1 紹介状、返書に活かそう
紹介状の書き方
返書の書き方

2 他科コンサルテーションに活かそう
他科コンサルテーションの紹介状の書き方

3 バイシステムを用いた症例プレゼンテーション

4 症例プレゼンテーションを活かせる場面
外来診察患者の上級医へのコンサルテーション
ベッドサイドでのショートプレゼンテーション
緊急時のコミュニケーション

5 学会発表でのプレゼンテーションに活かそう

≫ Column.5 プレゼンテーション能力の向上のためには?

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■著
見坂恒明   兵庫県立丹波医療センター内科(総合診療)/神戸大学大学院医学研究科地域医療支援学部門

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