クイズ de 皮膚科学

    定価 5,280円(本体 4,800円+税10%)
    梅林芳弘
    東京医科大学八王子医療センター皮膚科教授
    原田和俊
    東京医科大学皮膚科学分野主任教授
    A5判・250頁
    ISBN978-4-7653-1838-9
    2020年08月 刊行
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    皮膚科学の解答はここにある!

    内容紹介

    皮膚科学領域全般から全200問を収載。専門医試験と同じく、選択問題形式となっており、問題それぞれに解説を付けています。また、問題の難易度は5段階に設定。最高難度の問題はかなり難しくなっていますが、ぜひチャレンジしてみてください。もちろん、自分に合った難易度を選んで問題を解くもよし、1問目から順番にクリアしていくもよし。診療や移動の合間にも、手軽に使える専門医試験対策本です。

    皮膚科専門医試験対策としてはもちろん、日ごろから知識の刷新に余念がない方、クイズ好きな方にもピッタリな1冊となっています。

    序文

    パンチDEデート、Quiz de Dermatologie

    ■はじめに
    皮膚科専門医試験対策用のよい問題集をお探しの方々、および専門医取得後の知識の刷新に怠りないベテランの先生方、あるいは単にクイズ好きの皆さん、「皮膚科学のクイズ」本をお届け致します。書肆の金芳堂さんには上野賢一先生(原著)・大塚藤男先生(著)の「皮膚科学」というロングセラーがあります。本書はその問題集版という訳ではありませんが、そう錯覚していただいても結構です。

    作問は、東京医科大学の原田和俊教授と一緒に行い、およそ4年の月日をかけて200問を用意しました。手前味噌になりますが、この数の問題を揃えるのは容易なことではありません。十分な時間をかけたことと、2人で合力したことの賜物と思います。それぞれの得意分野があるので、結果として皮膚科学の領域全般から偏りなく出題されているものと自負しております。その点安心して、試験準備にお役立て下さい。

    得意分野のみならず、2人の作問の癖のようなものも違います。原田先生の問題は、専門医試験の傾向や難易度に気を配った受験生への愛に満ちたものが多いです。梅林はどちらかというと専門医試験に出そうもない問題を得意(?)としております。そういう問題に出会ったら息抜きとして解くか、お忙しい方は読みとばしてください。

    ■本書の使い方
    本書は総説から始める一般的な順序を踏襲しておりません。勉強し直すぞと一念発起して、数学なら「式の計算」、物理なら「力学」、源氏物語なら「桐壺」ばかり繰り返していた、ということはありませんか?「総論」から始めたら「総論」で力尽きてしまう、という人のために「各論」からスタートです。

    問題のレベルは5段階(レベル★〜★★★★★)に分けて設定しています。★と★★★★★は各10%程度、★★と★★★★がそれぞれ約25%、残り30%弱が★★★というバランスになっています。★は導入のための易しい問題でアイコンをつけました。ここで十分螺子(ねじ)を巻いて、★★以上の問題へとダッシュして下さい。

    ★★★★★の問題はかなり難しいです。自分が作った問題以外はよくわかりませんし、さらに言うなら自分が作った問題すら時間たったら解けなかったりする(のかも知れませんが、いずれにせよ梅林に限った事情です)。

    ■謝辞
    金芳堂さんから出版のお話をいただいてから3年間無為のまま過ごしてしまいました。その間辛抱強く待っていただき、その後あっという間に本にしていただいた同書肆編集部の一堂芳恵さんに深謝いたします。また、本書の各所に挿入されているカラーイラストは梅林の妻・容子が作成したものです(感謝しています、ありがとう)。うちの妻の絵どうでしょう?

    ■もう1問!
    本書は当初、2020年6月の日本皮膚科学会総会でのお披露目を目指して制作して参りました。しかしご存知の通り、同年地球規模で猖獗を極めた新型コロナウイウルス感染症(COVID-19)によって、総会はweb開催となり、会場書籍売り場での先行販売もなくなってしまいました。現時点でもCOVID-19は「pandemic」のままです。本書を上木する時点での特殊状況にちなみ、1問追加致しましょう↓

     

    <Question 0>

    難易度:★★★★
    COVID-19で見られる皮膚症状で最も多いのはどれか。

    a.水疱
    b.皮斑
    c.蕁麻疹
    d.紅斑性丘疹
    e.凍瘡様皮疹

    (答えは221ページ)

    COVID-19が終熄する日まで、読者諸賢がご壮健であられますよう願って已みません。

    2020年7月
    東京医科大学八王子医療センター皮膚科
    梅林芳弘


    あとがき

    私が皮膚科専門医試験を受験したのは1999年です。早いもので、20年以上も前になります。試験の5日前、子供が喘息で入院したので、病室のベットサイドで、医局の先輩から代々受け継いだ山梨医大特製の「専門医問題集」をめくっていました。専門医試験は心配でしたが、子供の喘鳴の程度の方がもっと心配でした。試験の前日、子供が入院している山梨の病院を抜け出し、東京で受験した専門医試験は、特に難しかったという記憶がありません。

    しかし、現在の専門医試験をみてみると、かなり難易度が高いように思います。20年間の皮膚科学の研究が進んだ成果によるものでしょう。私が専門医を受験した時には、皮膚筋炎の自己抗体はJo-1抗体のみしかありませんでした。現在、ダーモスコピーなしの皮膚科診療は考えられませんが、当時はまだ一般的な皮膚科の検査ではなく、専門医の試験には出題されなかったと思います。今では医師国家試験にすらダーモスコピーの所見が出題されるのですから、隔世の感があります。

    さらに、皮膚科の治療も大きな進歩がみられました。現在の乾癬治療はバイオ製剤なくては語れませんが、当時そのような薬剤は存在していませんでした。アダパレンや過酸化ベンゾイルもなく、痤瘡にはイオウカンフルローションを投与していました。悪性黒色腫に対する免疫チェックポイント阻害薬、キナーゼ阻害薬はなく、もちろん、アトピー性皮膚炎に投与されるdupilumabもありませんでした。2020年の専門医試験問題を見直すと、40%程度の問題は20年前には存在しえないものです。

    これから専門医試験を受験する若手の先生方は大変です。これまで先輩達が蓄積した膨大な皮膚科学の遺産を引き継ぎつつ、最新の皮膚科学の知見、治療法を学ばなければなりません。

    そのような状況のなか、診療の合間の休憩時間や、休日の当直日に、ソファーに寝転んで勉強できる専門医試験対策の本となることを目指して、本書「クイズ de 皮膚科学」を執筆したつもりです。筆者の思惑通りの問題集となっているでしょうか?

    皮膚科専門医になるというのは、皮膚科研修のゴールではありません。ただの通過点であり、これからもまだまだ皮膚科の研修は続きます。いや、皮膚科専門医になってから本格的な皮膚科の研鑽が始まる、といっても過言ではありません。そのような通過点にある関門を無事突破するために本書がお役に立てば、筆者にとってこれほど嬉しいことはありません。

    本を執筆するという経験に乏しい私にとって、梅林先生の文章の添削はとても勉強になりました。私の拙い文章表現が、梅林先生による修正で生き返るようにわかりやすくなったことも多々ありました。最後に本の執筆の「先生」である、梅林先生、編集でお世話になった金芳堂の一堂さんに感謝し、筆を擱きたいと思います。

    2020年7月
    東京医科大学皮膚科学分野
    原田和俊

    目次

    1.湿疹〔Question1~6〕
    2.蕁麻疹・血管性浮腫・アナフィラキシー〔Question7~12〕
    3.薬疹/薬物による皮膚障害〔Question13~19〕
    4.膠原病/血管炎〔Question20~30〕
    5.水疱症〔Question31~38〕
    6.乾癬/角化症〔Question39~51〕
    7.代謝異常症/結合織疾患〔Question52~59〕
    8.物理化学的障害/付属器疾患〔Question60~75〕
    9.ウイルス感染症〔Question76~83〕
    10.細菌感染症〔Question84~91〕
    11.真菌症〔Question92~101〕
    12.節足動物による感染症など〔Question102~109〕
    13.皮膚腫瘍/母斑・母斑症〔Question110~134〕
    14.症例問題〔Question135~152〕
    15.皮膚の構造〔Question153~160〕
    16.症候など〔Question161~167〕
    17.病理〔Question168~180〕
    18.薬物療法/保険その他〔Question181~200〕

    執筆者一覧

    ■著
    梅林芳弘 東京医科大学八王子医療センター皮膚科教授
    原田和俊 東京医科大学皮膚科学分野主任教授

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