産婦人科研修ポケットガイド

    定価 5,720円(本体 5,200円+税10%)
    監修丸尾伸之
    淀川キリスト教病院産婦人科 部長
    柴田綾子
    淀川キリスト教病院産婦人科 副医長
    重見大介
    東京臨海病院 非常勤医師、東京大学大学院臨床疫学・経済学
    B6判変型・464頁
    ISBN978-4-7653-1829-7
    2020年04月 刊行
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    女性診療のポイントを“ギュッ”と1冊に凝縮!「産婦人科の臨床現場がまるごと理解できる」

    内容紹介

    2020年度より初期研修期間において産婦人科が必修となりました。この流れを踏まえて、本書は必修化された研修期間中に活用しやすいよう、必要な知識と手技を集約したポケットサイズの1冊として誕生しました。

    本書では、産婦人科研修のイロハや女性診療に必要なポイント解説に加えて、豊富な参考文献や関連資料が整理されており、特に産婦人科特有の臨床現場で戸惑う研修医や教え方に悩む指導医にとって役立つ作りになっています。また、女性の診かたについて一通り網羅されていますので、研修期間中はもとより研修後に読み返すことで使える内容が随所にまとめられたお得な1冊でもあります。もちろん臨床実習から使っていただいてもOKです。

    「産婦人科」で迷ったら、まずは本書を手に取ってみてください。

    序文

    推薦のことば

    初期臨床研修において産婦人科が必修とされたことで、将来どのような進路を選択するにせよ、女性特有のプライマリケアや救急医療に対応できるための基本的知識や手技の習得が求められるようになった。短い研修期間で成果を得るためには、ポイントとなる知識を整理しておくことが勧められる。また、女性の診療においてはプライバシーへの配慮や、心理状況の把握、対処法をきちんと学んでおくことも重要である。

    著者である重見大介先生は日赤医療センターでの初期研修(産婦人科重点プログラム)を優秀な成績で修了し、その後に大学で多くの研修医の指導に直接携わっている。その経験を活かし「すぐそばで指導医に手取り足取り教えてもらっているような」テキストの必要性を感じ、診療のみならず未来の医療に向けて精力的に活躍されている柴田綾子先生と共同でこのたび本書を作成した。基本的内容をわかりやすく網羅しているだけでなく、最新のエビデンスや海外の文献、参考となる資料が豊富に掲載されている。志望診療科にかかわらず初期研修中はもちろん、その後においても女性を診療する際に読み返せば役に立つ内容が盛りだくさんである。

    働き方改革が進む中、多くのことを学ばなくてはならない初期研修において、ぜひ本書を活用していただき、「女性を診る」ことに自信がもてる医師が増えることを期待したい。

    日本赤十字社医療センター第一産婦人科部長
    木戸道子


    監修のことば

    女性についての理解は医療に限らず、どのような職種であっても必要とされる時代となってきました。月経、生殖、出産、更年期症候群などの生理的現象と病気の境界線にある事象は病的な医療よりもヘルスケアの対象となるものでもあり、最小限の理解があれば産婦人科医でなくとも対応しうることが多いと思います。

    この本では女性性に留意した医療者の振る舞い方をはじめ、医療知識だけではない若手医師の視点による知見が多数含まれている点が最大の魅力です。

    産婦人科というエリアは特殊な専門領域で、他科が不用意に踏み込めない印象が強いと思います。苦しんでいる女性が眼前にあるとき、触れて、診て、対応する力をなるべく皆さまとシェアしたい。そのような熱い想いが著者からあふれ出ています。

    このガイドブックが皆様の産婦人科研修期間だけでなく、その後の長い医師人生の中で活かしていける財産となりますように心から祈っております。

    2020年2月
    丸尾伸之


    序文

    「産婦人科を初期研修で選んでも、何をどう学んだらいいのかわからない」、「初期研修医がきたが、どうやって教えたらいいのかわからない」。

    研修医と産婦人科医の間にある、臨床現場のギャップを少しでも埋める本を作りたい。

    そのような願いからこの本は生まれました。

    2020年4月から初期研修で産婦人科が必修になります。私たち産婦人科医は、研修医の皆さんに産婦人科診療の魅力を感じてもらうとともに、将来産婦人科を選ばない先生にも、女性診療について少しでも多くのことを学んでほしいと願っています。

    性教育、子宮頸がんの予防と検診、人工妊娠中絶術、不妊症、働く女性支援、周産期うつ病など、日本における女性の健康支援は、まだまだ多くの課題が山積みです。

    この本では、私たちがこれから解決していかなければいけない問題について紹介し、ぜひ皆さんにも力を貸してほしいと思っています。

    産婦人科での研修は、忙しい業務や専門性の高さで、なかなかうまくいかないこともあるかもしれません。そんなときに、あなたのポケットに入ったこの本が、少しでも役に立つことを願っています。

    2020年2月
    柴田綾子


    序文

    この本を手にとってくださり、ありがとうございます。

    産婦人科はどうしても少し「特殊」な診療科だと思われがちですよね。

    しかし、産婦人科はとても魅力的だし、他の科に進む場合にも研修・実習で学んだことは非常に役立つこと間違いなしです。

    これからの時代は、プライマリケアや予防医療がより重要視されていくと思います。また、女性の働き方もますます多様化し、妊娠、出産、育児、仕事、学業などをうまくコントロールしていきたいと願う人が増えるでしょう。

    そのような中で、産婦人科で学ぶ知識やスキルをいかに効率よく、最新の知見を踏まえ、他の科にも応用できるように身に付けるかが、今後の皆さんの「医師としての深さ」に大きく影響することと思っています。

    本書は、産婦人科の臨床に立ちつつ、並行して情報発信や研究、事業に携わる2名の医師で企画・執筆しました。私は主に公衆衛生、臨床疫学研究(ビッグデータ解析など)や遠隔健康医療相談事業の運営を通じ、産婦人科領域の知見を用いて次世代につながる社会貢献をすることを使命と考え活動しています。

    皆さんには本書を上手に活用して、実りある産婦人科研修(実習)を過ごしていただけることを願っています。

    もし産婦人科に進んでくれたら、ぜひどこかでお会いしましょう!

    2020年2月
    重見大介

    目次

    登場人物紹介
    本書のご利用にあたって
    産婦人科ローテートカード
    利用目的・興味関心別“どこから読むか”リスト

    第1章 産婦人科研修のコツと落とし穴

    第2章 産婦人科研修の大まかな流れ
    1.女性患者さんの診察法
    2.産婦人科病棟での診療
    3.産婦人科外来での診療
    4.産婦人科手術室での診療

    第3章 産婦人科研修の目標の決め方

    第4章 産科での研修
    1.産科での研修目標
    2.妊産婦の特性
    3.胎児測定
    4.NST(ノンストレステスト)モニター
    5.流産・妊娠中絶の管理
    6.妊娠悪阻の管理
    7.切迫早産の管理
    8.前置胎盤の管理
    9.妊娠糖尿病の管理
    10.妊娠高血圧症候群の管理
    11.入院中の妊産婦の上級医にcallすべきシチュエーション
    12.陣痛・破水による入院時対応(妊娠37週以降)
    13.分娩立ち会い
    14.帝王切開術
    15.分娩に関する危険な合併症
    16.新生児診察
    17.妊婦健診外来
    18.産後健診外来
    19.周産期うつ・妊産婦の自殺

    第5章 婦人科での研修
    1.婦人科での研修目標(概要)
    2.月経不順・過多月経の鑑別と診療
    3.月経困難症の鑑別と診療
    4.不正性器出血の鑑別と診療
    5.骨盤内炎症性疾患の管理・治療
    6.子宮筋腫の管理・治療
    7.子宮内膜症・子宮腺筋症の管理・治療
    8.良性卵巣腫瘍の管理と治療
    9.不妊症の検査と治療
    10.更年期障害の鑑別と診断
    11.子宮頸がんの診断と治療
    12.子宮体がんの診断と治療
    13.卵巣がんの診断と治療
    14.絨毛性疾患の診断と治療
    15.悪性疾患への化学療法
    16.骨盤臓器脱の管理・治療

    第6章 救急外来で必要な女性診療
    1.女性の腹痛
    2.妊娠検査・排卵検査
    3.性感染症の診断と治療
    4.緊急避妊薬
    5.妊娠中の薬の使い方
    6.授乳中の薬と乳腺炎
    7.妊娠中の画像検査
    8.妊婦の心肺蘇生

    第7章 近年の社会背景と女性の健康
    1.HPVワクチンと子宮頸がん検診
    2.低用量ピルの適応と処方
    3.ダイエットや運動と女性の健康
    4.妊活支援とプレコンセプションケア
    5.高齢妊娠や不妊治療後妊娠と合併症
    6.女性のがん検診

    第8章 産業医として行う女性支援
    1.妊娠と母性健康管理カード
    2.育児と仕事の両立支援
    3.不妊治療と仕事の両立支援
    4.月経困難症と生理休暇
    5.更年期障害や介護と仕事
    6.がん治療と仕事の両立支援

    コラム【Dr.川島の】産業医が行う女性支援
    コラム【Dr.重見の】データベースの活用
    コラム【Dr.福井の】産科当直を仮想体験
    コラム【Dr.福井の】専攻医が婦人科外来で使う武器紹介

    付録1:産婦人科でよく使用される略語一覧
    付録2:ホルモン製剤の種類と使用方法

    執筆者一覧

    ■監修
    丸尾伸之 淀川キリスト教病院産婦人科部長

    ■著
    柴田綾子 淀川キリスト教病院産婦人科副医長
    重見大介 東京臨海病院非常勤医師、東京大学大学院臨床疫学・経済学

    トピックス