看護学生のための 教育学
-自己の再発見のために- 第4版

    定価 2,090円(本体 1,900円+税10%)
    髙谷修
    A5判・183頁
    ISBN978-4-7653-1767-2
    2018年12月 刊行
    【 冊子在庫 】
    在庫有り

    電子書籍書店で購入

    購入数

    看護設計を習得して看護計画を立てる。「看護設計」を実践して問題を改善、解決する能力を身に付けよう!

    内容紹介

    「教育の理論」「教育の方法」「看護の方法」
    教育学と看護学に共通する「教える理論と方法」
    本書は「看護設計」を看護の場で実践できることを目的としている。看護学生が看護設計の基礎知識を習得すると、患者の療養上の問題点を明らかにして看護計画を立て、実践し、問題を改善・解決する能力が身につく。本書を読めば看護設計の基礎知識、そして文章を書く技術を習得し、看護の場で患者に温かい思いやりを持つ心など、学生に必要なこれらの能力が身に付くように設計されている。1章から15章までのどの章も学生に必要な章であることはいうまでもない。一味違った著者流の看護の教育学が満載。

    序文

    ●第4版にあたって

    第1、2版では、教育学と看護学の理論的な共通点について記述した。第3版では、看護学生の実習での看護設計の参考になるように、「1章 看護設計」と「2章 看護実践」を加えた。この中で、「教育の理論」と「教育の方法」を解説して「看護の方法」について説明した。こうして、教育学と看護学が共通する「教える理論と方法」を説明する教本となるよう努めた。第4版では各章に筆を加えた。特に、9章と「おわりに」に書いた「デジタル認知症」の癒しは21世紀教育学の使命である。

    目次

    1章 授業設計と看護設計
    1.教授者主体の学習指導・学習者主体の学習指導
    2.教授者は、学習者の長期目標と短期目標を作る
    3.学習者が自分で主体的・自律的に学習できる教材を用意する
    4.看護設計の実例
    2章 授業実践と看護実践
    1.教授者は、学習者の既有知識に配慮する
    2.教授者は、見守り、忍耐強く教える
    3.教え方の実例
    3章 教育評価と看護評価
    1.権威主義的評価と到達度評価
    2.教育評価
    3.評価と問題解決思考
    4.学習者による自己評価
    5.教育的役割か管理記録か
    4章 ギリシア時代の人間の発見―ソクラテスの無知の知と教育方法―
    1.本章の目的
    2.哲学とは
    3.ソクラテスの無知の自覚
    4.ソクラテスの裁判所での弁明
    5.看護師の患者指導
    5章 教育愛と教育方法―愛の3段階―
    1.愛の対象(物・価値・他者実現)
    2.人間を物として愛する悲劇
    6章 教師と生徒の人間関係―教える者は教えられる者によって教えられる―
    1.教育体験(幼子の心)
    2.教育的関係
    3.親と子の関係
    4.看護師と患者の人間関係
    5.教育愛は循環し、拡大する
    6.「援助する―援助される」関係
    7章 人間の発達と教育方法―反抗期の意味は自我の目覚め―
    1.子どもの心の発達(心;知・情・意)
    2.反抗期の意義は「自我の目覚め」「成長」「成熟」
    3.反抗の意味とその対処
    4.教育史における「自我」の発見(文芸復興・宗教改革の時代)
    8章 「子どもの発見」と教育方法―子どもは小さい大人ではない―
    1.ルソーの「子どもの発見」
    2.子ども時代の自分自身の発見
    3.人間観の変遷と教育方法
    4.教育モデルと教育方法
    9章 子どもの遊びの意義と教育
    1.遊びの経験と育児
    2.遊びについての考え
    3.遊びについての諸学説
    4.遊びと治療教育(エリクソン)
    5.子どもと遊ぶために好きなもの、得意なものを持つ
    6.子どもの遊びの急激な変化(デジタル依存症&認知障害)
    10章 道徳教育と教育方法―子どもに盗んではならないことを教える―
    1.動機と償い.こう教える
    2.教育史における「人格」の始まり―我と汝の対話―
    11章 全人教育と教育方法the wholeman education
    1.全人教育と全人医療
    2.全人教育論
    3.自分の中の個性的全人
    4.全人教育における宗教
    12章 全人教育における労作教育
    1.労作教育の目的は全人格の教育
    2.労作教育の思想
    3.教育方法としての労作教育
    13章 入院した子どもの教育―病院内保育・学級―
    1.家庭の教育的意義
    2.入院した子どもの教育(病院内保育・学級)
    14章 苦難の意味付けと態度価値
    1.フランクルの苦難の意味付け
    2.トラベルビーの苦難の意味付け
    3.フランクルの態度価値
    4.筆者の苦難とその意味付け
    5.苦難の意味を見つけ出すことが困難と思われるものもある
    6.態度価値が表現されている作品
    15章 ガイダンスと教育的感化
    1.ガイダンスのあり方
    2.カウンセリングの三つの方法と応用
    3.教育的感化

    執筆者一覧

    トピックス