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ヘイスティングス・センター ガイドライン
生命維持治療と終末期ケア に関する方針決定

       

原著 Nancy Berlinger, Bruce Jennings, Susan M. Wolf
監訳 前田 正一 慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 教授
A5判・338頁
定価(本体4,600円+税)
ISBN978-4-7653-1666-8


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終末期医療のガイドライン決定版
  本書は、1987年に出版された『生命維持治療および死期のケアの中止に関するガイドライン(原題:Guidelines on the termination of life-sustaining treatment and the care of the dying : a report)』(The Hasting Center , Indiana University Press)の増補・改訂版の全訳である。しかし終末期治療のガイドライン・生命維持治療のガイドラインといっても、本書は終末期治療の正しい決定を行うための公式やアルゴリズムを提供するものではない。ましてや倫理の『レシピ本』ではない。本ガイドラインは、終末期に優れたケアを提供するために必要な熟慮や判断、そして行動のための指針を提供すること、特に困難でかつ心理的な苦悩を伴うこともある状況下で決定を行うための倫理的枠組みを提供することを目的としたものである。
  本書は、1987年版のガイドラインを改訂・増補し、その後25年間の実証研究や臨床技術の進歩、法政策の展開、診療・システムをめぐる専門家によるコンセンサスから、施設の倫理サービス等、医療環境における現代アメリカの倫理観、さらには患者の利益を考慮に入れるとともにその家族や社会的関係を尊重すべくヘルスケアを整備してきた継続的取り組みの結果を反映させたものである。さらに初版には含まれなかった小児の意思決定に関する指針も含まれ、インフォームド・アセントや、決定能力のある小児の終末期医療にも対応している。
  本ガイドラインは、日本においても、決定プロセスに参加する者それぞれの権利と責任を明確化し、決定が適切な討議、透明性と公正なプロセスの下で、かつ弱い立場にある患者を保護するための手段が講じられた上で行われることを確保する手助けとなることを確信している。終末期医療に関する意識調査等検討会「人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」(平成26年度)によれば、非医療関係者・非介護職の一般国民の意識においても70%の方が意思表示書の作成に賛成している状況にある。本書がその作成にあたっての重要な手がかりになることを祈っている。

■原著者
Nancy Berlinger, PhD, MDiv
Research Scholar, The Hastings Center, Lecturer, Yale University School of Nursing

Bruce Jennings, MA
Director of Bioethics, Center for Humans and Nature, Lecturer, Yale University School of Public Health

Susan M. Wolf, JD
McKnight Presidential Professor of Law, Medicine & Public Policy, Faegre Baker Daniels Professor of Law, Professor of Medicine, Faculty Member, Center for Bioethics, Founding Chair, Consortium on Law and Values in Health, Environment & the Life Sciences, University of Minnesota

■監訳
前田正一 慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 教授

■翻訳者
井上 悠輔 東京大学医科学研究所
及川 正範 東京大学大学院医学系研究科
上白木悦子 山口県立大学社会福祉学部
中澤 英輔 東京大学大学院総合文化研究科
旗手 俊彦 札幌医科大学医療人育成センター
横野 恵  早稲田大学社会科学部



本ガイドラインの構成
本倫理ガイドラインの機能と根拠
本ガイドラインが基礎を置く法的・倫理的コンセンサス:権利、保護および重要な哲学上の区別

第1部 枠組みと背景
第1章 患者が生命維持治療に関する決定に直面している場合または終末期が近い場合における優れたケアための倫理上の目標
第2章 生命維持治療に関する決定に直面している患者または終末期が近い患者を担当する医療専門職に対する倫理教育
第3章 優れたケアおよび倫理的行為を支援する組織システム
第4章 社会、経済および法律の各側面

第2部 ケア計画および意思決定に関する指針
第1章 事前ケア計画および事前指示に関する指針―患者の選好によるケア目標の確立とケア計画の開発
第2章 意思決定プロセスに関する指針
第3章 新生児、乳児、小児および青年に関する指針
第4章 ケアの引き継ぎに関する指針
第5章 死亡判定に関する指針
第6章 施設の基本方針に関する指針

第3部 意思決定とケアを支援するコミュニケーション
第1章 患者、代理決定者および近親者とのコミュニケーション
第2章 障害のある患者とのコミュニケーションおよび協力
第3章 生命維持治療および終末期ケアに関する意思決定の心理的側面
第4章 特殊な治療方法と技術に関する意思決定
第5章 医療資源の分配ならびにケアにかかるコストについて医療機関内で議論する際の手引き

用語集
引用法令・判決
参考文献