NICU ベッドサイドの診断と治療
第4版

    定価 6,160円(本体 5,600円+税10%)
    河井昌彦
    京都大学医学部附属病院小児科・新生児集中治療部病院教授
    B5判・320頁
    ISBN978-4-7653-1695-8
    2016年12月 刊行
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    初めてNICUに勤務する医師・看護師がまず手に入れるべき1冊。

    内容紹介

    初心者が情報に惑わされないよう「こういう場合はこうする」としたプラクティカルな記述となっている。専門性の高いNICUにおいて、診療に携わる事を想定し作られた即戦力を育てるマニュアル。人気シリーズ待望の改訂版。

    序文

    本書を初めて出版してから約14年経ち、新生児医療を取り巻く環境も大きく変わりました。電子カルテが普及したこと、ICT(Infection Control Team)・安全管理室といった病院の横断的部門がNICUの診療にも大きくかかわるようになったこと、直接関係ない…と思われるかもしれませんが、このようなNICUを取り巻く環境の変化がNICUに与えたインパクトは非常に大きいと思います。

    なぜなら、以前とは異なり、NICUの診療はもはや「NICUは特殊だから…」では済まされない時代になったからです。そして、NICUにおける医療は、より高いエビデンスに基づく医療が求められるようになったのです。

    約10年前、私は「NICUにおける医療において、呼吸・循環管理はほぼ行きつくところまで行ったので、次は新生児内分泌の時代だ」と考えました。新生児内分泌が重要な地位を占めるに至ったことは正しかったと自負していますが、呼吸・循環管理が行きつくところまで行ったと感じていたのは大きな誤りだったと言わざるを得ません。

    とりわけ、近年の人工呼吸療法の進歩には目を見張るものがあります。Assist control、volume guarantee などpatient triggered ventilation にも多くの新機能が付加されてきました。High flow nasal cannula など新しいデバイスも次々考案されています。その上、NAVA の登場はこれまでの人工呼吸管理を根幹から覆すようなインパクトを持っている!と感じています。

    一方、高齢出産のみならず、合併症を有する母体からの出生児も大きく増え、これらの児に対する知識も大きく広がっています。また、感染症も時代の変遷とともに新たな課題がどんどんと増えています。

    この第4版では、以上のような新しい流れを大きく取り入れ、大幅な刷新を図りました。本書が、これからも本邦の新生児医療に貢献することを願っています。

    最後に、本書の校正に協力し、貴重な助言をくれた京都大学医学部附属病院NICUのスタッフに心より感謝いたします。

    平成28年9月
    京都大学医学部附属病院小児科・新生児集中治療部病院教授
    河井昌彦

    目次

    1章 総論
    1 研修の心得
    2 小児科医の立ち会いを要する分娩
    3 仮死の蘇生
    4 入院時ルーチン
    5 入院中ルーチン
    6 新生児の診察の仕方

    2章 極低出生体重児の管理
    1 入院にあたって
    2 急性期の呼吸・循環管理
    3 亜急性期・慢性期の管理
    4 未熟児網膜症

    3章 呼吸器疾患の管理
    1 呼吸管理の実際
    2 無呼吸発作
    3 新生児一過性多呼吸(TTN)
    4 胎便吸引症候群(MAS)
    5 肺出血・出血性肺浮腫
    6 エアリーク
    7 新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)

    4章 循環の管理
    1 循環管理の基本
    2 先天性心疾患の管理

    5章 輸液・栄養の管理
    1 経静脈栄養
    2 経腸栄養
    3 低Na血症・高K血症

    6章 中枢神経系の障害と管理
    1 新生児発作
    2 新生児仮死の蘇生後の管理と脳指向型集中治療
    3 頭蓋内出血
    4 脳室周囲白質軟化症(PVL)
    5 頭部エコーの撮り方
    6 聴性脳幹反応(ABR)
    7 その他の中枢神経奇形

    7章 感染症の管理
    1 ハイリスク児の感染予防
    2 細菌感染症
    3 真菌感染症
    4 ハイリスク児に対するパリビズマブの投与

    8章 黄疸の管理
    1 黄疸

    9章 血液疾患の管理
    1 未熟児貧血
    2 多血症
    3 血小板減少症
    4 DIC(播種性血管内凝固)
    5 ビタミンK

    10章 消化器疾患の管理
    1 新生児メレナ(新生児出血性疾患)
    2 胎便栓症候群、胎便病
    3 壊死性腸炎
    4 消化管閉鎖症
    5 腸回転異常症
    6 ヒルシュスプルング病
    7 先天性横隔膜ヘルニア
    8 臍帯ヘルニア
    9 腹壁破裂
    10 消化管造影検査

    11章 腎・泌尿器疾患の管理
    1 急性腎不全
    2 腎・尿路系のエコーの撮り方

    12章 合併症を持つ母から出生した児の管理
    1 代表的なウイルスの母子感染
    2 主な母体合併症と新生児の管理
    3 多胎

    13章 代謝・内分泌疾患の管理
    1 低血糖症
    2 低Ca血症・早産児骨減少症
    3 早産児の低サイロキシン血症の取り扱い
    4 先天性代謝異常症
    5 アミノ酸分析の見方
    6 マス・スクリーニング検査

    14章 染色体異常症
    1 染色体異常症
    2 染色体分析・遺伝子検査の種類
    3 染色体検査,遺伝子解析の実際
    4 新生児期に診断可能な染色体異常症

    略語一覧

    索引

    執筆者一覧

    著:河井昌彦(京都大学医学部附属病院小児科・新生児集中治療部病院教授)

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