胸部CTの立体解剖
-特典:Webで連続スライスが見られる- 第2版

  • 未刊
定価 8,910円(本体 8,100円+税10%)
畠中陸郎
桑原正喜
A4判・165頁
ISBN978-4-7653-2098-6
2026年04月 刊行
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★2026年4月下旬 発売予定!★

連続CT画像と美麗でユニークな模式図の対比で胸部の立体解剖が手に取るようにわかる! 読影時の局在部位の記載や、VATS・RATS・気管支鏡の事前シミュレーションにも最適。

内容紹介

呼吸器診療に携わる医師にとって、気管支や肺動静脈の立体的な解剖の理解は、正確な読影や安全な手技に直結します。長年多くの医師に支持されてきた名著が、待望の改訂となりました。

本書最大の魅力は、CT画像を基に精緻に描き起こされた「模式図(横断解剖図)」です。レベル1〜40までのCT横断と横断解剖図を対比することで、複雑な肺構造の立体的関係を深く理解することができます。

また、横断解剖図とCTスライスレベルの臓器の同定構成成分一覧表を掲示し、冠状面・矢状面のCTでの臓器同定から小葉の解剖、リンパ部位のCT読影基準も解説しています。

【第2版の特長・改訂ポイント】
・区域・亜区域、微細な「小葉の構造」の解説を新規追加
・「リンパ節部位のCT読影基準」を最新の『肺癌取扱い規約 第9版(2025年)』にアップデート
・【Web特典】CTと模式図の連続スライス画像がPCやタブレットで閲覧可能!

陰影の正確な局在診断から、進歩するVATSやRATS、気管支鏡検査(TBLB、TBNA等)の術前シミュレーションまで。呼吸器内科医・外科医、画像診断医の日常臨床を力強くサポートする必携の一冊です。

序文

改訂版の序

著者らは2012年に『胸部CTの立体解剖』を上梓しました。本書に掲載しているCT画像の模式図は、1995年に著者らが上梓した『胸部CTの異常陰影』(著:松原義人、畠中陸郎、桑原正喜、池田貞雄、船津武志)を基に作成したものです。

『胸部CTの異常陰影』では、当時、同僚(著者らの一人)の胸部CT画像(CTドック、スライス厚5mm)を模式図化し、それを基にCT読影の解説を行いました。CT画像上に描出される気管支や肺動静脈の陰影を一つ一つ同定し、個々の横断像を作成したうえで、それらを基に著者の一人である畠中が三次元化したものです。現在のようにコンピュータソフトによって瞬時に三次元画像が得られる時代からは想像し難い作業でしたが、この過程を通して得られた気管支と肺動静脈との解剖学的関係は、著者らの脳裏に強く刻み込まれています。

初版の『胸部CTの立体解剖』(著:畠中陸郎、桑原正喜、池田貞雄)では、これらの模式図を使用しましたが、長い年月を経た現在においても、多くの読者に広く受け入れられてきました。実画像を基に作成した模式図が、肺諸構造の解剖学的関係の理解や気管支鏡検査のシミュレーション、さらには陰影の局在部位の記載などにおいて、少なからず役立ってきたものと考えています。

今回、出版社の勧めにより改訂版を上梓する運びとなりました。改訂版においても、引き続きこれらの模式図を使用しています。新たに区域および亜区域、小葉に関する内容を増補し、縦隔リンパ節の章については、日本肺癌学会編『肺癌取扱い規約 第9版』(金原出版、2025年)を基に記載を改めました。

CT機器の進歩により、現在では極めて鮮明な画像が得られ、肺小葉レベルの病変まで描出可能となっています。このような時代にあって、本改訂版を世に出す意義は、実画像を基に起こした模式図をたどることで、肺の気管支および動静脈の立体的解剖の理解をより深める点にあると考えています。また、陰影の局在部位を区域・亜区域レベルで詳細に記載する際や、進歩を続けるビデオ支援下胸部外科手術(VATS)、ロボット支援下胸部外科手術(RATS)、さらには気管支鏡検査(TBLB、TBNAなど)に携わる医師の一助となれば幸いです。

本書の出版にあたり、金芳堂編集長の黒澤健様には、企画立案から資料収集に至るまで多大なるご尽力を賜りました。ここに記して深く感謝申し上げます。

2026年春
著者ら

目次

1章 胸部の立体解剖
立体モデル ─正面像─
正面像の作成方法
立体モデル ─正面像を30度傾けた図─
正面像を30度傾けた図の作成方法
レベル1 胸膜頂のレベル
レベル2 胸膜上縁のレベル
レベル3 腕頭動脈のレベル(a)
レベル4 腕頭動脈のレベル(b)
レベル5 腕頭静脈の横走するレベル(a)
レベル6 腕頭静脈の横走するレベル(b)
レベル7 腕頭静脈の横走するレベル(c)
レベル8 大動脈弓上縁のレベル
レベル9 大動脈弓上部のレベル
レベル10 大動脈弓中央部より5mm頭側のレベル
レベル11 大動脈弓中央部のレベル
レベル12 大動脈弓中央部より5mm尾側のレベル
レベル13 大動脈─肺動脈間窓のレベル
レベル14 奇静脈弓のレベル
レベル15 気管分岐部(上部)のレベル
レベル16 気管分岐部(肺動脈幹)のレベル
レベル17 右主気管支と右上葉気管支のレベル(a)(左主肺動脈のレベル)
レベル18 右主気管支と右上葉気管支のレベル(b)(左主肺動脈のレベル)
レベル19 中間気管支幹と左主気管支のレベル(a)(肺動脈幹と左右主肺動脈のレベル)
レベル20 中間気管支幹と左主気管支のレベル(b)(右主肺動脈のレベル)
レベル21 中間気管支幹と左上葉気管支のレベル(右主肺動脈のレベル)
レベル22 中間気管支幹と舌区気管支のレベル(a)
レベル23 中間気管支幹と舌区気管支のレベル(b)
レベル24 中葉気管支と舌区気管支のレベル
レベル25 肺底区気管支のレベル(a)
レベル26 肺底区気管支のレベル(b)
レベル27 肺底区気管支のレベル(c)
レベル28 右下肺静脈のレベル(a)(左房のレベル)
レベル29 右下肺静脈のレベル(b)
レベル30 右下肺静脈のレベル(c)
レベル31 左下肺静脈のレベル
レベル32 左房下縁のレベル
レベル33 冠状静脈洞流入部のレベル
レベル34 冠状静脈洞拡張部のレベル
レベル35 下大静脈(右房流入部)のレベル
レベル36 右中下葉間(葉間溝)のレベル
レベル37 右房(最下縁)のレベル
レベル38 右横隔膜のレベル
レベル39 左右横隔膜(心臓最下縁)のレベル
レベル40 左肺靱帯のレベル
参考資料

2章 肺の区域・亜区域と縦隔臓器の同定
肺の区域解剖
肺の亜区域解剖
肺の区域・亜区域の同定
横断解剖図と縦隔臓器の同定—一枚のCT像からのレベル推定

3章 矢状断像の同定

4章 小葉の構造
肺の最小単位である小葉の構造
細葉
CTで小葉が描出されるとき

5章 リンパ節部位のCT読影基準

執筆者一覧

■著
畠中陸郎
桑原正喜

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