症例から学ぶ がん支持療法 実践ポイント

  • 未刊
定価 5,280円(本体 4,800円+税10%)
編著勝俣範之
日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科
A5判・180頁
ISBN978-4-7653-2075-7
2026年02月 刊行
【 冊子在庫 】
未刊
購入数

★2026年1月下旬 発売予定!★

がん薬物療法を支える“もう一つの治療”を現場目線でしっかり解説!

内容紹介

本書は、抗がん薬治療を安全かつ継続的に行うために欠かせない、副作用対応・疼痛管理・栄養療法を体系的にまとめた実践ガイドになります。

制吐剤、下痢、口内炎、好中球減少症、神経障害、皮膚障害、irAEなど、治療中に直面する多様な症候を「ポイント」「症例」「処方例」「解説」でわかりやすく整理。さらに、PS不良時や臓器障害時の薬物療法、がん性腹水・脊髄圧迫への対応、緩和ケア導入のタイミングまで幅広くカバーしています。

単なる副作用マニュアルにとどまらず、“治療を続ける力”を現場目線でしっかり解説。外来・病棟を問わず、がん薬物療法に携わるすべての医療者に、明日から使える支持療法のノウハウをお届けします。

序文

がん薬物療法の進歩は目覚ましく、様々な種類の薬剤が新たに承認されています。多くの薬剤が使用できるようになることで、患者が「がんとともに生きる」ことを助けています。そして、がん薬物療法に関わる医療者には、患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)を大切にしながら、治療が継続できるように支援することが求められています。

がん薬物療法に使用される薬剤の副作用は、従来の殺細胞薬による副作用だけでなく、分子標的薬の作用機序によって起こる特有の副作用、免疫チェックポイント阻害薬によって起こるirAE(免疫関連有害事象)など多岐に渡っています。これらの多くの副作用をいち早く見きわめ、適切に対処していくことは、患者さんのQOLを高めるだけでなく、重篤な副作用に至ることを予防し、生存率を高めることにも貢献することが報告されています。

この『症例から学ぶ がん支持療法 実践ポイント』は、症例をベースにして、エビデンスを駆使しながら、より実践に役立つポイントについて、がん薬物療法の専門家により執筆していただきました。がん薬物療法の各症状に合わせた支持療法のポイントについて、分かりやすくまとめられています。エビデンスに乏しい支持療法であっても、実践で役に立つ療法についても、解説をしてくださっていますので、現場で困っている状況について、実際の臨床に役に立つ内容になっているかと思います。

がん薬物療法を受ける患者に関わる医療者が、安全に薬物療法を実施し、患者の療養生活を支える援助に本書を活用していただけることを願っています。

2025年12月
勝俣範之

目次

1部 がん薬物療法支持療法の基本的考え方

01 がん薬物療法の支持療法の重要性
ポイント
解説

02 外来治療か入院治療か
ポイント
症例
処方例
解説
- 1.外来化学療法が適応とならないとき
- おわりに

03 再発転移の薬物療法(局所転移、オリゴ転移、遠隔転移)
ポイント
解説
- 1.患者への再発転移告知
- 2.薬物療法
- 3.局所療法
- 4.オリゴ転移
- 5.がん遺伝子パネル検査

2部 がん薬物療法支持療法各論

01 制吐剤の使い方(高リスク)
ポイント
症例
処方例
解説

02 制吐剤の使い方(中~低リスク)
ポイント
症例
処方例
解説

03 突発性吐き気に対する制吐剤
ポイント
症例
処方例
解説

04 口腔粘膜障害に対する対応
ポイント
症例
処方例
解説
- 1.発症機序と要因
- 2.症状と重症度分類
- 3.予防と管理

05 抗がん剤による重症下痢
ポイント
症例
処方例
解説

06 好中球減少症に対するマネジメント・G-CSFの使い方
ポイント
症例
処方例
解説
- 1.発熱性好中球減少症(febrile neutropenia:FN)
- 2.発熱性好中球減少症(FN)の定義
- 3.FN発症のリスク因子
- 4.発熱性好中球減少症(FN)の予防
- 5.発熱性好中球減少症のマネジメント
- 6.G-CSFの投与方法

07 発熱性好中球減少症(FN)高リスクの治療
ポイント
症例
処方例(PIPC/TAZに追加)
解説

08 発熱性好中球減少症(FN)低リスクの治療
ポイント
症例
処方例
解説
- まとめ

09 化学療法誘発末梢神経障害への対応
ポイント
症例
処方例
解説

10 心毒性の対応
ポイント
症例
処方例
解説

11 がん薬物療法中の皮膚障害への対応
ポイント
症例
処方例
解説
- 1.細胞傷害性抗がん薬
- 2.分子標的治療薬
- 3.免疫チェックポイント阻害薬
- おわりに

12 肝障害時のがん薬物療法
ポイント
症例
処方例
解説

13 腎障害時のがん薬物療法
ポイント
症例
処方例
解説
- 1.抗腫瘍薬による腎障害
- 2.腎機能低下による薬物動態の変化
- 3.代表的薬剤の使用例

14 PS不良時のがん薬物療法
ポイント
症例
処方例
解説
- 1.PS不良の原因を把握する
- 2.治療に際する意思決定
- 3.緩和ケアの実践

15 血栓・塞栓症の予防・治療
ポイント
症例
処方例
解説

16 治療関連急性骨髄性白血病(MDS)・白血病(AML)の対応
ポイント
症例
処方例
解説

17 がん性腹水の対応
ポイント
症例
対応例
解説

18 がん性心嚢水の対応
ポイント
症例
対応例
解説

19 がん性髄膜炎の治療
ポイント
症例
解説
- 1.病態と疫学
- 2.臨床症状
- 3.診断
- 4.治療
- 5.全身薬物療法
- 6.髄注薬物療法
- 7.放射線治療
- おわりに

20 脊髄圧迫症候群の対応
ポイント
症例
対応例
解説

21 がん薬物療法アレルギーに対する脱感作療法
ポイント
症例
処方例
解説

22 腫瘍崩壊症候群
ポイント
症例
処方例
解説

23 irAEの診断と対応(内分泌障害)
ポイント
症例1
処方例
症例2
処方例
解説
- 1.下垂体障害
- 2.甲状腺障害
- 3.副腎皮質機能低下症
- 4.1型糖尿病

24 irAEの診断と対応(肺障害)
ポイント
症例
処方例
解説

25 irAEの診断と対応(神経・筋障害)
ポイント
症例
診断のポイント
解説

26 余命を聞かれた際の対応
ポイント
症例
経過・対応例
解説

27 早期の緩和ケアをどのタイミングで始めるか?
ポイント
症例
解説

Tips1 ステロイドの使い方(制吐剤、ステロイド離脱症状に対する対応)
Tips2 頭皮冷却による化学療法誘発脱毛の予防軽減対策
Tips3 化学療法中の食事について
Tips4 カルボプラチンの投与量計算
Tips5 化学療法誘発性末梢神経障害予防のための手足冷却
Tips6 トラスツズマブの心毒性対応
Tips7 シスプラチン腎障害予防法
Tips8 リンパ浮腫
Tips9 代替療法やりたいと相談されたらどうする?

執筆者一覧

■編著
勝俣範之  日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科

■執筆者一覧(掲載順)
原野謙一  国立がん研究センター東病院腫瘍内科
飯原大稔  岐阜大学医学部附属病院薬剤部
金容壱   淀川キリスト教病院腫瘍内科
橋本浩伸  国立がんセンター中央病院薬剤部
橋本淳   聖路加国際病院腫瘍内科
栗田智子  日本医科大学付属病院乳腺科
福原傑   国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科
長瀬通隆  佐久医療センター腫瘍内科
小野寺恵子 日本医科大学武蔵小杉病院看護部
黒澤多英子 埼玉医科大学国際医療センター乳腺腫瘍科
石黒洋   埼玉医科大学国際医療センター乳腺腫瘍科
三浦勝浩  日本大学医学部附属板橋病院血液・腫瘍内科
葉山達也  日本大学医学部附属板橋病院薬剤部
岡元るみ子 千葉西総合病院腫瘍内科
田辺裕子  虎の門病院臨床腫瘍科
華井明子  千葉大学大学院情報学研究院情報・データサイエンス学部・学府
福田直樹  がん研有明病院総合腫瘍科
北野敦子  聖路加国際病院腫瘍内科
末益将仁  虎の門病院臨床腫瘍科
下井辰徳  国立がん研究センター中央病院腫瘍内科
小林智   神奈川県立がんセンター消化器内科
滝口裕一  山王病院腫瘍内科・呼吸器内科
安島亜矢子 日本医科大学武蔵小杉病院薬剤部
瀬口京介  亀田総合病院腫瘍内科
高見澤重賢 川崎市立井田病院腫瘍内科
内野慶太  虎の門病院臨床腫瘍科
眞鍋恵理子 日本医科大学付属病院乳腺科
矢野真吾  東京慈恵会医科大学腫瘍・血液内科
温泉川真由 がん研有明病院総合腫瘍科
堀之内秀仁 国立がん研究センター中央病院呼吸器内科
舛井嘉大  国立がん研究センター中央病院呼吸器内科
小野麻紀子 東京女子医科大学腫瘍内科
市川靖子  帝京大学医学部内科学講座腫瘍内科
田中一典  成田赤十字病院腫瘍内科
宇津欣和  成田赤十字病院腫瘍内科
石川真由美 日本医科大学武蔵小杉病院内分泌・糖尿病・動脈硬化内科
齋藤好信  日本医科大学武蔵小杉病院呼吸器内科
長尾毅彦  日本医科大学武蔵小杉病院神経内科
小室龍太郎 国立病院機構金沢医療センター緩和ケア内科
平本秀二  ピースホームケアクリニック
鈴木梢   がん・感染症センター都立駒込病院緩和ケア科

トピックス