症例7:肺炎 典型例(左右比較)

患者:62歳 男性

1週間前から倦怠感を伴う咳嗽・喀痰・鼻汁を自覚。入院3日前に近医で、感冒・喘息として葛根湯・クラリスで治療されたが改善しませんでした。再度の受診時、胸部X線 で両側下肺野に浸潤影を認め、急性肺炎としてERに紹介されました。食欲はなく、呼吸や咳で両側の胸の下の方が痛むということです。著明な低酸素血症と腎機能障害も併発しており、緊急入院しました。

聴診部位

肺音リスト

一番上の段が背側右肺底部、中段が背側左肺底部、下段が換気曲線で上向きの振れが吸気、下向きの振れが呼気を示します。吸気全般に強いクラックル(明るい縦線)が多数示されています。呼気にも若干小さいけれどもクラックルが認められます。